津田寛治さんの絵画展が故郷福井で開幕 油彩やアクリル計30点、初日は本人が来場者迎える

初の著書出版を記念して開かれた絵画展でファンに作品を説明する津田寛治さん=6月26日、福井県福井市の福井新聞社・風の森ギャラリー

 パーソナルブック「悪役」を出版した福井県福井市出身の俳優津田寛治さん(56)の絵画展(福井新聞社主催、fuプロダクション共催、福井経編興業特別協賛、テアトルサンク協力)が6月26日、福井新聞社・風の森ギャラリー(福井市大和田2丁目)で始まった。「悪役」の表紙の絵など、長年書きためてきた油彩やアクリル画、オブジェ計約30点を展示している。7月3日まで。

 津田さんは両親や小学校の美術教諭の影響で幼いころから絵に興味を持ち、趣味として描いてきた。

 今回は北野武監督の「ソナチネ」で映画デビューを果たした1993年から、これまでに書きためた作品を展示。ブルーリボン賞助演男優賞を受賞した映画「模倣犯」や「HOKUSAI」など、作品の役柄の自分をスケッチブックに描いたアクリル画や、本の表紙になっている自画像などが並んでいる。

 2001年の作品「BIRTH」は、子どもが生まれるときの喜びを表現。子を宿している妻を後ろから抱きしめ、その2人を囲むように動物たちが手をつないだ心温まる作品となっている。

 この日、来場者を出迎えた津田さんは、一人一人に「ありがとう」と笑顔を向け、グッズや色紙にサインをした。「絵画展を見て、『私にも絵が描けるんでねえかなー』と思える人が出てくれたらいいな」と話していた。

 来場者の一人、「模倣犯」を見たときから津田さんのファンだという同県鯖江市の30代女性は「とても優しくて気さくな方だった。悪役とのギャップがすてき」と満足そうだった。

 

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