県内観光施設 5月利用2.16倍 前年同月比、感染落ち着きで回復

 岡山県は27日、県内主要観光施設(30カ所)の5月の利用者数をまとめた。総数は73万3217人。新型コロナウイルスの感染が比較的落ち着いた状態が続いていることから、前年同月の2.16倍に増えた。

 県観光課によると、前年は5月中旬から県内へ緊急事態宣言が発令されたことで、施設の休業が相次ぎ、利用者数が激減。今年は感染の落ち着きに伴いゴールデンウイークを中心に客足が増えた上、県内旅行料金の割引キャンペーン「おかやま旅応援割」の対象が中四国地方の県民に拡大したことが誘客につながったという。

 3県民局単位(各10施設)では、備前が28万1346人(前年比164.5%増)、備中が23万7848人(同104.7%増)、美作が21万4023人(同84.3%増)。

 一方、インバウンド(訪日客)が依然として低調なため、コロナ禍前の19年(94万3140人)との比較では22.3%の減。宿泊施設の抽出調査(38カ所)では前年より108.1%増となったが、19年比では25.0%減となっている。

 同課は「6月から約2年ぶりに再開されたインバウンド受け入れの影響が県内に及ぶのは少し先になるだろうが、感染は落ち着いているので回復傾向を維持できるのではないか」としている。

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