飲料の『アルミ缶』 最薄部分“0.1ミリ” 衝撃による亀裂や膨らみに注意 利用後はリサイクルに協力を

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飲料のアルミ缶 やさしく取り扱うことが必要

暑くなってくると飲む機会が増える缶入りの飲料。ビールやジュースといったドリンクのアルミ缶容器に、「膨らむ」「亀裂が入る」といった異状を見掛けたことはありませんか? 今回は、生活協同組合コープこうべ商品検査センターの中川義和さんに、具体的な事例や取り扱いの注意点、リサイクルについても詳しく聞きました。

【写真】他人事ではありません 見るからに底が膨らんだ「アルミ缶」

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【中川義和さん(以下、中川さん)】 コープこうべ商品検査センターには、さまざまな相談(お申し出)が相談品とともに寄せられます。

たとえば、ビールが漏れていたので缶を確認したところ缶の胴部に縦に亀裂が入っていた、箱の中からビールを取り出したら缶が膨らんでいたといった内容です。

店舗などで販売されている飲料の「アルミ缶」の厚さはどれくらいだと思われますか?

――1ミリはないでしょうから……その半分くらいでしょうか?

【中川さん】 じつは、0.1ミリなんです。

――そんなに薄いんですか! 0.1ミリというと、コピー用紙1枚分ほどですね。

【中川さん】 かつてはもう少し厚かったのですが、技術の進歩や、資源の有効利用・環境への配慮を背景に、薄い部分(缶の胴の部分)は、約0.1ミリとなっています。そのため、缶に角張ったものが当たる・押し付けられるなどすると、小さな穴や亀裂、へこみが発生する場合があるんです。

テーブルの角に軽く当ったり、わずか20cmの高さから落ちたりしただけで破損する場合がありますし、缶や箱全体に衝撃が加わった際は、缶底が膨らむことや飲み口の溝が開くことがあります。

商品検査センターに寄せられた中には、「箱買いしたあと、箱を縦にして地面に置いていたところ、箱の隙間から小さな石が入り、その石で缶に穴が開いた」という事例もありました。

――中身が、ビールや炭酸飲料など圧力がかかっているものなら、勢いよく吹き出しかねません。製造・輸送段階はもちろん、家庭での保管などまで、それぞれの過程で丁寧に扱わなければいけませんね。

【中川さん】 コープこうべでも、物流センターへの受け入れ時、店舗・協同購入センターへの出荷時や受け入れ時、そして店舗での陳列時やトラックでの配達時など、各過程で丁寧な取り扱いに努めています。

食品ロスの削減の点からも丁寧な取り扱いにご協力いただきたいです。缶は一見硬く、丈夫そうに見えますが、お取り扱いにはくれぐれもご注意ください。

――飲料の包装形態には、他にもペットボトルや紙素材などいろいろとありますが、中でもアルミ缶はリサイクル率が高いようですね。

【中川さん】 アルミ缶リサイクル協会のホームページによれば、2020年度のアルミ缶の消費量は重量で33万1,178トンで、缶の個数に換算すると218億缶になります。そのうち94%がリサイクルされたもの、という調査結果が掲載されています。

――ペットボトルのリサイクル率が86%とされています。ペットボトルと同様に、アルミ缶のリサイクル率が高いんですね。環境配慮の視点からも、私たち消費者も商品を丁寧に扱って、利用後はリサイクルに協力していきたいです。

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今回のような、身近な商品にまつわる意外な話題や豆知識は、商品検査センターのホームページに「商品なるほどシート」として掲載されています。