中国地方梅雨明け 史上最も早く 6月初めて、わずか14日間

梅雨明け宣言がされた岡山県内は各地で晴れ間が広がり、強い日差しが照りつけた=28日午後1時35分、JR岡山駅東口広場

 広島地方気象台は28日、岡山県など中国地方(山口県を除く)が梅雨明けしたとみられると発表した。統計のある1951年以降最も早く、6月中は初めて。14日間の期間も最短となる。

 平年より21日、昨年より15日早い。今年は梅雨入り時期が14日ごろと平年より8日遅く、過去2番目の早さだった昨年(5月12日ごろ)より33日も遅かった。

 28日の県内は高気圧に覆われて晴れ、倉敷市で最高気温34.5度を記録したのをはじめ、全16観測地点で30度以上の真夏日に。12地点では夏の最も暑い時期を上回る水準となった。

 岡山地方気象台は「向こう1週間は高気圧に覆われて晴れる日が多く、気温は平年よりも高く推移するだろう」と予報し、熱中症に警戒を呼び掛けている。

 気象庁はこの日、九州北部、四国、近畿、北陸の梅雨明けも発表した。いずれも史上最も早く、6月中は初めて。期間も北陸を除き最も短い。梅雨のない北海道を除き、東北を残すだけとなった。

岡山県降水量 90年以降最少

 今年の梅雨期間中の岡山県内の降水量は、全25観測地点で統計の残る1990年以降の最少を更新し、記録的な空梅雨となった。

 期間中の県内の降水量(速報値)は、岡山市中心部32.5ミリ(平年101.0ミリ)▽倉敷市23.5ミリ(90.5ミリ)▽津山市51.5ミリ(102.9ミリ)―など。岡山市中心部で0.5ミリ以上の降水量があった雨の日は、梅雨の14日間のうち5日だった。

 雨が少なかったことで、気温は全般的に高く推移した。24日には最高気温が、玉野市で6月の観測史上最高となる35.1度、岡山市中心部で35.0度と、今年初の猛暑日(35度以上)に。県内で6月に猛暑日となるのは2013年以来、9年ぶりだった。

岡山県など中国地方(山口県を除く)が梅雨明け。写真は岡山市街地の様子=岡山市北区柳町の山陽新聞社から撮影

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