山口那津男氏、選挙に強い理由は〇〇!公明党のキーパーソンとライブチャットまとめ【参院選2022】

選挙ドットコムは7月10日に投開票が行われる参院選に関連して、YouTubeにて「各党キーパーソンとライブチャット」企画を実施しています。

6月28日に実施された第4回のキーパーソンは公明党・山口那津男代表。MC鈴木とゲスト井上咲楽さん、選挙ドットコムTwitterの質問箱、そして生放送中のチャット欄から質問を山口氏にぶつけました!

気になる質問と回答の一部をこちらで公開いたします。

Q. 山口代表は12年以上党首としてご活躍されていますが、お疲れになることはないですか?お休みはあるのでしょうか?

公明党・山口那津男代表(以下、山口氏):

事実上、休みはほとんどないですね。日曜も祭日もいろいろ行事が組まれていて、出っ放しというのが実情です。
肉体的にはかなり疲れることもありますが、健康に気を使いながらコントロールしています。
おかげさまで病気で寝込むようなことはなく、ずっと続けてこられました。

Q. 山口さんの一番の健康法は何ですか?

山口氏:

朝起きて、軽いラジオ体操をすることです。
また、5〜10分を利用して「つま先立ち」をしたり「かかと落とし」をしたり、横になれる時には「レッグリフト」もやります。

Q. 公明党は公募を行っていないと思うのですが、候補者はどうやって決めているのですか?

山口氏:

関係者が日ごろ自分の周りで相応しいと思われる人を探しながら、ここぞ!という時にスカウトします。
自分から「やりたい」と手を挙げる人は、あまり歓迎しませんね。

出たい人よりも周りの人が出したい人、周りから「こういう人だったらぜひ頑張ってもらいたい」と声を集める人にお願いしています。

Q. 演説の時に意識していることは?

山口氏:

政治的な難しい言葉はなるべく砕いたり実例を上げたりしながら、聞いていただける人に分かりやすく伝えることを心掛けています。

それと、話していると、頷いてくださったり拍手をくださったり全く表情が変わらなかったりと、反応があります。
それを確かめつつ、同じ内容でも言い方を変えたりして反応を見ながらその都度工夫しています。

段々と慣れてきますね。 

Q. 選挙に強い理由は?

山口氏:

応援をお願いするからには当選し、応援してくれる人も満足感・達成感を得る。それが次の選挙にも繋がっていくと思います。
逆に、せっかく熱心に応援しても、落選したら落胆が大きいと思う。
私も2回落選したことがありますし、公明党全体でも2009年の衆議院選挙では小選挙区の8名が一気に全員落選したことがあります。

やはり、そういう時のショックを考えると「出るからには当選できる」ということをしっかり踏まえながら選挙に挑む。
しかし、選挙なのでその目的が叶わないこともあります。

負けた時も次へのバネのような力が働くので、そういう戦いを一つ一つ教訓にしながら、出ては負け、出ては負けということは繰り返さないようにしたいです。

Q. 公明新聞の候補者写真に意図はある?

山口氏:

選挙は、勝つと負けるで天国と地獄です。日ごろはとても優しかったり穏やかだったりする人でも、必死の形相で訴えて頑張る。
その姿を見て、応援する方々も奮い立ち「もう一息!」となるように、そういう効果を意図しています。

選挙区の状況を見ながら、厳しいところほど候補者の顔は大きい写真を使ったり、より厳しい表情の写真を使ったりと、きめ細かに対応しています。

選挙は「候補者も応援する人も泣き笑いを共にする」という気迫でやることが大切だと思っています。

Q. 次世代のリーダー候補を数名上げてもらえませんか?

山口氏:

公明党がリーダーを選ぶ時は、立候補した人を選挙で選びます。なので、誰が立候補しても良いようになっています。
今は私が代表ですが、私が誰か後継者を指名したり選んだりする権限はありません。
その意味では誰もがリーダーになる可能性がありますので、あえて名前は申し上げないようにしています。

相応のキャリアや立場が人を育ててきていますので、要の役職についている人は次のリーダーに相応しい要素を持っていると思います。
政府で大臣や副大臣を務めている人も、素養がある人だと思いますね。

Q. 20年以上自民党と連携してきたコツは?

山口氏:

20年やってみて、最初の頃と真ん中と今ではだいぶ変化があると思います。
最初の頃は激突していた時代がありました。摩擦もあったしなかなか滑らかにいかないことも……。

しかし、連立政権を維持して政治を安定させなければなりません。
政策を実行していくことが目標なので、言うべきことは言いますが、最終的には譲り合って合意を作っていく。
こういう幅の広さ、柔軟性が求められます。

それと、衆議院も参議院も選挙で過半数を維持していく。選挙協力をして、お互いの議席を最大化する、そういう努力をしてきました。

Q. 自民党が消極的な「選択的夫婦別姓制度」について、公明党はどのように動きますか?

山口氏:

選択的夫婦別姓は、かつて公明党が政権を持っていた時に学識者の審議会で議論してもらい、「制度上可能である」「憲法には反しない」と結論を出していただきました。以来、公明党はずっと選択的夫婦別姓を推進してきました。

世論は消極的な方々も多かったですが、時代と共に理解が広がりつつあります。
しかも外国の方も共存していて、外国の方は夫婦別姓の方が沢山いらっしゃいますし、いろいろなファミリーネームが重なっている人もいます。

逆に、日本人はひとりっ子が増えてきました。ひとりっ子同士の時に、どちらも「歴史的に由緒ある姓で失いたくない」と両方が思う場合もあります。
それをどちらか一つだけ強制するというのも、日本の実情にあわないところがあります。

自民党の方々にも、そういったことを説明しながら「時代の変化に対応していくべきだ」とずっと言い続けています。
自民党の中でも、理解を示す人が以前よりは増えてきました。
自民党の支持層の中には保守的な考えの人もいるでしょうから、無理やりやるのではなく粘り強く理解を広げていく努力がもっと必要だと思います。

Q. 受け答えパーフェクトのコツは?

山口氏:

言葉が足りなくて誤解を生んで、「あの時こう言えば良かったな」「もう少し言葉を添えれば良かったな」と何度も失敗しながら、そういう試行錯誤の繰り返しです。

場数を踏んで伝え方を上手にするというのは、あると思います。

Q. 注目の選挙区を3つ教えてください。

山口氏:

兵庫県。ここが一番難しい選挙区だと思っています。

神奈川県。多数の有力者がひしめいています。本来の定数は「4」ですが、任期3年の選挙と一緒にやっているので少し複雑です。
4位以内に入らなければ、本当の当選にはならないと思って力を入れています。

埼玉県。最後の議席を獲得するためにデットヒートしています。

最終盤まで状況が変化していくので、愛知県も福岡県も予断を許しません。合計5つの選挙区をしっかりテコ入れしていきたいです。

Q. 日本の少子化を解決するために、どんな政策が必要?

山口氏:

若い世代が、「子どもを安心して生み育てられる」という希望を持てることが大事です。 
そのためには、子どもを生み育てる支援策が、生んでから社会に出て自立するまでずっと繋がっていると分かるようにしていくことが大切だと思います。
今までも一生懸命やってきたのでポイントポイントで有力な施策はありますが、それをもっと線で繋げる全体像を作りたいです。
「子育て応援トータルプラン」を年末までに発表し、段階的に実現していきたいと思います。

今足りないところで考えているのは、「出産育児一時金」です。42万円で止まったままですが、大都市の相場は50万円を超えているので、このギャップを早く埋めたい。岸田さんも「やりたい」と仰っているので、来年度に実施できるようにしたいです。

また、「子どもの医療費無料化」を高校3年生までやろうと思います。今は全国バラバラで揃っていないので、ここをちゃんとやりきる。

そういうことを重ねながら、トータルな応援プランを実現したいと思います。
これをやることで、経済的な支援だけではなく、男性も女性も働き方を変えて男女の格差差別がない社会を作っていくことが大事だと思っています。
男性も育児休業をとりやすいとか、女性の賃金格差をなくすとか、こういうこともあわせてやっていきたいです。

Q. 防衛費の増額について、財源はどうする?

山口氏:

日本に相応しい防衛力を強化することが必要です。
さらに、日本とアメリカの同盟の力をあわせ、特にアメリカの持っている圧倒的な抑止力を活かしていかなければならないと思います。

大事なことは、両方力をあわせて日本に一方的に武力を使ってくるということを起こさせないことなので、しっかり取り組みます。
防衛の内容については、どこを強化するか、どんなことをやるかはまだ一致していません。
最初から金額があるわけではないと思うので、しっかり議論して、そこにどれだけのお金がかかるか、それを生み出すにはどこからお金を出すかを検討します。

例えば、今でも自衛隊の船を調達する時には最長5年間の借金をしていて、これも一種の国債です。
ただでさえ5年先のことを借金して予算をとるわけなので、それだけ予算の柔軟性がなくなってきます。
さらに、国債を発行して装備を強化しようとすると、防衛予算がとても窮屈になって、かえって時代の変化に対応しにくくなると思います。

確かに防衛費は大事ですが、他にも社会保障や教育や子育てや防災減災など、いろいろな分野でお金はいくらあっても足りないぐらいの要望があります。

しかし、国民の負担する力は限られていて、まして人口は減っていくわけなので、今ある中で最大限の工夫をして生み出す努力をすべきだと思っています。

Q. 視聴者にメッセージをお願いします!

山口氏:

今回、公明党は「日本を、前へ。」ということで、いろいろな角度から政策を訴えています。
公明党は、実現力や地方議員とのネットワークでみなさんの声を聞くことを重視しています。

こういう政党が与党にいることが大切だと確信していますので、公明党をよろしくお願いします。

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第5回の「各党キーパーソンとライブチャット」は、6月30日(土)21時30分から国民民主党・玉木雄一郎代表を招いて実施いたします。

事前の質問をTwitter質問箱にて受け付けております。

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