酷暑で熱中症急増、前週の5倍 神奈川県内、梅雨明け発表後さらに

外出時の熱中症対策などとして日傘を使う人は多い。帽子やぬれタオルも効果的という=横浜市内

 6月下旬の記録的な猛暑で、熱中症の救急搬送者数が急増している。神奈川県内では20~26日の1週間で180人(速報値)が病院に運ばれ、前週(13~19日)の5倍に。高齢者が半数近くを占めたほか、発症の場所は住居(庭を含む)が最も多かった。関東甲信地方で観測史上最速の梅雨明けが発表された27日以降は増加傾向に拍車がかかっており、県は「エアコンを適切に使用するなど熱中症の予防に努めて」と呼びかけている。

 熱中症の症状を訴えて病院に運ばれた人数は4月25日以降、総務省消防庁が全国分を1週間ごとに集計している。県内では、同日から6月19日までの2カ月近くで計210人だったが、20日以降のわずか1週間でほぼ倍増した形だ。前週は36人(速報値)だった。

 県によると、計180人が運ばれた20~26日で日別の搬送者が最も多かったのは、25日の70人。この日は海老名市で35.1度まで気温が上昇し、県内で今年初の猛暑日を記録した。翌26日は53人が搬送された。

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