“梅雨明け”に喜びの一方… 大分

6月28日九州北部で梅雨明けが発表され全国的にも猛暑による影響が各地で出ています。
この“早すぎる梅雨明け”に大分県内ではどのような影響が出ているのでしょうか?

大分県日田市の小鹿田焼の里。
こちらでは、梅雨明けによる喜びの声がきかれます。

黒木 昌伸さん:

「普段の梅雨だと器全然乾かないけど、こんな天気いい日が続いてくれるとよく乾いてありがたいです。」

日田の伝統工芸小鹿田焼では、成形した作品の焼き入れ前に天日干しをする工程があります。
陶工の黒木さんは毎年、梅雨時期での器の乾燥に頭を悩ませますが、今年は、その心配が無いと天日干しに励みます。
一方、関東などでは連日の猛暑で農家に被害が出ているという話も・・・

大分県内の農家ではどうなのでしょうか?

卯野農場 卯野 英治さん:

「去年お盆過ぎからのスイートコーンは長雨で全滅した。今年はその反対で、期待しています。」

こちらは竹田市菅生のトウモロコシ農家です。
日照時間が長いほど、糖度が増すスイートコーンにとっては、今回の梅雨明けはまさに吉報となります。

しかし、早すぎる梅雨明けと連日の猛暑には、懸念の声も…。
卯野農場 卯野 英治さん:

「(収穫後)秋野菜の植え付けをしなくてはいけないんですよ。(暑いと)表面が焼けて、苗が焼けたり、活着が悪い為に大変なことになる。それが頭痛い」

こちらの農家では例年、スイートコーンの収穫後にキャベツの苗を植えます。
しかし、このまま猛暑が続くと、秋野菜に影響が出ると話します。

また、こちらのトマト農家でも心配事が・・・

トマト農家 原 眞治さん:

「暑くなるとトマトにとって高温障害というのがあって、受粉が思うようにいかなくて実が付かなかったり花が飛んだりとかその辺が大変です。」

早い梅雨明けがもたらす高温障害は農作物だけの問題ではありません。
消防によりますと、今月に入り熱中症の疑いで搬送された人の数は今日までに152人確認されています。

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