きょうから7月

 「ぎらっ」と音が聞こえてきそうだ。新聞表記は「日差し」と書くのがルールなのだが、思わず「日射し」と攻撃的な字面のこちらで書きたくなる暑さ▲うっとうしい梅雨が史上最速でさっさと過ぎ去ったのは歓迎だけど、その分だけ長く長くなりそうな夏には早くもげんなり…そんな自分勝手な感想を持つのはきっと小欄だけではないはずだ。きょうから7月▲つい冷たい飲み物や食べ物に手がのびる時期だが〈意識的に温かい物をとるのも大切〉と昨日の生活面にアドバイスがあった。ビールは空腹を避け、メニューにスープやみそ汁を、スパイスも利かせて-と▲買い物のたびにため息…これまた多くの皆さんに共通の感覚だろう。食料品や日用品の価格上昇が止まらない。1年の真ん中は企業にとって“決断”のタイミングでもあるのか、再値上げが始まる品物もいくつか▲政治はこの物価高をどうする、と同僚が書いたのは半月前。参院選は18日間の選挙戦が折り返しに差しかかった。政党や候補者の熱い訴え、こちらはクールに見極めて納得の1票を投じたい▲熱中症警戒アラートが続く。アラートは「警報」。「警」の字が重複している-と言いたくなるのは職業病か、ただの減らず口か。この字は表外読みで「いましめる」。用心に用心を重ねたい。(智)

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