夏の高校野球 岡山県初の合同チーム「御津・備前緑陽」歴史的1勝を!【甲子園へのキセキ~プロローグ~】

開幕まであと8日、夏の高校野球香川大会・岡山大会がいよいよ9日から始まります! 「甲子園へのキセキ~プロローグ~」と題して、甲子園を目指して熱く戦う球児たちのキセキをお伝えします。

岡山大会では史上初めて部員減少に伴い「2校合同チーム」が出場します。限られた環境で野球をあきらめなかった球児たち。この夏、歴史に名を刻みます。

ある日の練習試合。選手たちのユニホームには「緑陽」と「御津」の文字が。

2021年の3年生が引退した後、部員が9人以下となった備前緑陽と岡山御津。2021年秋の岡山大会から共に活動する2校は、2022年の夏も合同チームとして戦うことになりました。

合同チームでキャプテンを務めるのは緑陽の福田進次郎。

(備前緑陽/福田進次郎 主将[3年])
「去年は人数が少なかったんで合同チームとかは覚悟していたんですけど、野球をやるってことが大事なんで別に嫌なこともなく、へたくそとか関係なく楽しくできるんで、いい感じでできています」

チームの鍵を握るのは緑陽の福田と御津の2年生キャッチャー・和泉屋が組むバッテリーです。

緑陽と御津の校舎は約30キロ離れていて、共に活動できるのは学校が休みの日だけ。和泉屋が福田の球を受けられる機会は限られています。

(御津/和泉屋慶 選手[2年])
「進次郎先輩は変化球もいろいろあるので、その中でも何が調子が良くて悪いとかが土日でしか分からないので」

和泉屋選手「(Q.普段コミュニケーションは?)LINEとかではよく話しています」
福田主将「(Q.LINEではどんな話を?)学校で何か面白いことは無かったか? みたいな。(Q.プライベートな話もするんだね)はい」

(備前緑陽/福田進次郎 主将[3年])
「秋から組んでいるのでもう慣れたし、自分の苦手なところとか、慶が苦手なところは理解できているのでそんなに苦労はない」

授業がある平日。御津は9人、緑陽は5人でそれぞれ活動しています。

(備前緑陽/福田進次郎 主将[3年])
「(困るのは)やっぱ人数が少ないんで実戦の練習ができない」

緑陽の3年生は2人だけ。人数も時間も場所も限られる中、福田はもう1人の3年生・大橋と部を引っ張ってきました。

(備前緑陽/福田進次郎 主将[3年])
「(一緒に)休み時間はよくふざけてます」

(備前緑陽/大橋勇人 選手[3年])
「合同とかで人をまとめるのが大変だと思うけど、まとめる力があるからけっこう頼りになっています」

単独チームでは出られなかった最後の夏。それでも御津と緑陽の14人はあきらめずに、仲良く、野球を続けてきました。そしてこの夏、歴史的な「1勝」を目指します。

(備前緑陽/大橋勇人 選手[3年])
「岡山県初の合同チームなので何か爪痕は残したい」

(備前緑陽/福田進次郎 主将[3年])
「合同でただ出たではなくて結果を残して、合同でもこれだけ頑張って結果を残せるんだっていうのをいろんな人に知ってもらいたいです」

御津・備前緑陽 合同チームは大会2日目、倉敷市営球場の第2試合に登場します。

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