「DiDi」悪用し10代少年ら不正乗車 他人名義でタクシー利用、残高不足も未払い 県警が詐欺疑いで捜査

 沖縄本島中南部の10代の少年らがタクシー配車アプリ「DiDi」を使用して、料金の支払いを免れようとキャッシュレス決済システムを悪用し、不正な乗車を繰り返していたことが1日までに、関係者への取材で分かった。昨年末ごろから年明けにかけて、複数の不正乗車が確認されていて、未払い金は少なくとも数十万円に上るとみられる。県警が詐欺などの疑いで慎重に捜査を進めている。
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 配車アプリ「DiDi」は利用者が任意で選択した決済方法で支払いができる。タクシー利用後、料金はDiDi側からタクシー会社に支払われ、利用者が入金しておいたキャッシュレス決済システムなどを通じてDiDiに料金が支払われる仕組み。
 料金が残高を上回った場合は、利用後に入金することで決済する。少年らはこれを悪用し、事後にも入金することなく支払いを免れ、未決済となっている。アプリは現在、改修され同様の支払い手続きは行えないという。
 関係者によると、少年らは本島中南部の10代の男女。乗車は複数のグループの場合や1人のこともあり、中学生も含まれる。配車アプリでタクシーに乗車し、残高不足の状態でスマートフォンアプリを操作して支払い手続きを行っていた。
 また、他人名義のアカウントで配車アプリを使用し、不正な乗車をしていたこともあった。長距離におよぶこともあり、那覇と本島北部を往復するなど、ドライブ感覚でタクシーを利用することもあったという。
 DiDiによるとアプリ改修後に不正な乗車は確認されていない。「捜査中のため詳細はコメントを差し控える。引き続き捜査に全面的に協力していく」としている。
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