自宅にあった5300万円…「長男の代理」2人に手渡す 岩槻区で81歳女性が被害、夫を外出させ犯行か 

手渡し詐欺で5300万円被害=さいたま市岩槻区

 埼玉県警岩槻署は1日、さいたま市岩槻区の無職女性(81)が手渡し詐欺で、現金5300万円をだまし取られたと発表した。

 同署によると、5月30日午前10時半ごろから数回、千葉県に住む会社員の50代長男を装う男らから、女性方に「会社の契約書と見積書、小切手とカードが入ったバッグをなくした」「手付金が必要」などと電話があった。信じた女性は自宅を訪れた長男の代理を名乗る別々の20代男に、同日午後7時半ごろに2500万円、午後9時ごろに2800万円を手渡した。現金は自宅に保管していたという。

 80代夫は夕方ごろ、「会社の契約で来てほしい」と大宮駅に呼び出され、約3時間待ったものの、誰も現れなかったため帰宅。女性は長男を名乗る男から「今、一緒にいる。午後10時半ごろに帰る」と聞いていたため不審に思って、同日午後9時45分ごろ、110番した。署は会話の中で現金が自宅にあると気付き、夫を呼び出したとみて捜査、今月1日に被害届を受理した。

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