サッカー関係者から性的暴行…「人生を台無しにされた」と元オランダ代表女子監督が告白

かつてオランダ女子代表の監督だったヴェラ・パーウ氏がサッカー関係者からのレイプ被害を告白した。

59歳の同氏は現役時代はオランダ女子代表として89試合に出場。その後、2004~2010年にオランダ女子代表の監督を務め、現在はアイルランド女子代表を指揮している。

自身のTwitterと『NRC』のインタビューでKNVB(オランダサッカー協会)関係者からレイプされたと訴えた。

ヴェラ・パーウ

「私はこの秘密を35年間も守り続けてきた。

人生で最もつらいこと。でも、ついに前に進む準備ができた。自分自身を誇りに思う。

私が若手選手だった頃に有名なサッカー関係者からのレイプに苦しんだことは身近な人さえ知らなかった。

1986年にレイプについてすぐに名乗り出るべきだった。その後、他の2人の男による2件の暴行もあった。

当時、その3人全員がオランダサッカー界で働いていた。

私が選手として晒された組織的な性的虐待、権力濫用、いじめ、脅迫、孤立、濡れ衣は、信頼できる人間しか知らなかった。

もう恥ずかしさも罪悪感もない。

何が起きたのかを知って欲しいし、本当の自分を理解してもらって、もう一度自由に生きたい。

近年、私はKNVBでのヒアリングを希望していたが、それは無駄に終わった。

この話を公表して必要な助けを受けるよりもレイプや性的虐待を黙っているほうがいいという人間もいる。もうそういう沈黙はシェアできない。

彼らは私の人生を台無しにした。私の苦しみを認めて欲しい」

パーウ氏は選手時代の1986年と1997年だけでなく、代表監督だった2004年にも性的虐待を受けていたそう。加害者は全員がオランダサッカー協会関係者だったという。

彼女は5回にわたってオランダサッカー協会に問題提起を行ったものの、協会側はそれ以上の措置を講じず。パーウ氏はその協会の姿勢も非難している。

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一方、オランダサッカー協会は「彼女の体験に非常にショックを受けている。当時、彼女に安全な職場環境がなかったことは受け入れがたい。遺憾に思う」などとコメント。性的虐待に対するサインに十分に対応していなかったことを認めたという。

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