浮かび迫る「論語」 孔子の言葉、五感に訴え 長崎孔子廟史料館

新たに展示される「降る論語」=長崎孔子廟史料館

 長崎孔子廟(長崎市大浦町、藩秀貴館長)3階の史料館で、2日から新たな常設展示「降る論語」がスタートする。光や影、BGMが織りなすインスタレーション(空間的芸術)で、孔子の言葉を幻想的に表現している。
 来館者の五感に訴えるような展示方法がないかと、小林奈々副館長(39)が発案した。展示しているのは論語の中の13文。「知らざるを知らずと為す是知るなり(知らないことは知らないと自覚する。これが本当に知るということ)」など、切り出した文字が約20平方メートルの空間に浮かび迫ってくるようにしつらえた。
 小林副館長は「死生観や学問、仕事など、どの世代が読んでも自分ごととして捉えられるように」と意識して言葉を選んだといい、「目で耳で、何かしら感じてもらえれば」と話した。
 このコーナーに限り、写真撮影も可能。開館時間は午前10時~午後4時(最終受け付けは同3時半)。


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