【嵐】という意味の【アイレー・台風4号】沖縄・奄美に接近中 来週は西~東日本を横断か

 きのう1日(金)午前に発生した台風4号には、日本を含む14か国が加盟している台風委員会によって決められた名前「アイレー」という名前が付けられている。アメリカによって提案され「嵐」という意味のアイレー・台風4号は、2日(土)夜遅くから3日(日)明け方ごろにかけて沖縄や奄美に最も近づく見通しだ。

沖縄・奄美はすでに強風域に

 沖縄・奄美は平均風速15メートル以上の強風域に入っていると見られる。午後5時までに北大東空港(沖縄県)では最大瞬間風速26.2メートルを観測して風に向かって歩けず転倒する人も出るような強風が吹いている。沖縄と奄美では、3日(日)にかけては何かにつかまっていないと立っていられないような非常に強い風が吹き、海上ではうねりを伴い大しけとなる見通し。高波に警戒し、強風にも注意が必要だ。
 また、3日(日)にかけては非常に激しい雨が降り、大雨となるおそれがある。大雨による土砂災害、低い土地の浸水や河川の増水・氾濫などにも十分な注意が必要だ。

西~東日本は台風から離れていても雨や雷雨に

 台風4号からはまだ距離がある西日本でも、台風4号周辺の湿った空気が流れ込む影響で2日(土)から太平洋側で雨が降りやすい見通し。3日(日)は西日本太平洋側だけではなく、日本海側も含めて朝から雨が降ったりやんだりで、雷を伴う所もありそうだ。
 東~北日本では3日(日)も晴れ間は出るものの、東日本は次第に雲が広がって天気は下り坂の見通し。朝に雨が降っていなくても、雨具を持って出かけた方がいいだろう。

東~北日本では危険な暑さ続く

 3日(日)の西日本では日ざしが少なく、最高気温は前日より大幅に下がる予想。30℃を下回る所もあり、極端な暑さは和らぎそうだ。一方、日ざしは届く東~北日本では30℃以上の所が多く、最高気温は東京都心32℃、前橋(群馬)・山形35℃、福島36℃など体にこたえる危険な暑さは続く見通し。こまめに休憩や水分補給を行うなど万全の熱中症対策をした方がいいだろう。

台風4号は九州に接近 上陸するおそれも

 台風4号は沖縄や奄美に接近したあと、東シナ海を北上して4日(月)から5日(火)にかけて九州に接近するおそれがある。九州では4日(月)にかけて大雨になりそうだ。
 その後、進路を東に変えて6日(水)朝までに九州に上陸し、7日(木)にかけて西~東日本を横断する可能性がある。
 まだ予報円は大きく、5日(火)以降の進路は明確に定まっていないため、今後も最新情報に気をつけた方がいいだろう。

(気象予報士・鈴木悠)

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