台風4号 近づく前から西~東日太平洋側は大雨警戒 5日(火)は九州に上陸のおそれ

 台風4号が東シナ海を自転車と同じくらいの速度で北上中だ。台風が近づく前から、台風周辺の湿った空気の影響で西~東日本の太平洋側では雨足が強まって大雨となるおそれがある。また、5日(火)には九州にかなり接近し、上陸するおそれもある。

愛知県ではすでに大雨に 記録雨発表

 台風4号は昨夜、沖縄本島付近を通過して東シナ海を北上しているとみられる。台風は沖縄から遠ざかっているが、沖縄ではきょう3日(日)いっぱいは、風は強めに吹いて海上では波の高い状態が続く見通し。
 本州付近は台風4号からはまだ距離があるものの、台風周辺の湿った空気が流れ込んでいる影響で西~東日本では朝から断続的に雨が降っている。午前11時までの1時間に愛知県小牧市付近では100ミリの猛烈な雨が降ったとして、気象庁は記録的短時間大雨情報を発表した。
 午後も西~東日本の太平洋側を中心に雨が降ったりやんだりの見通し。今は雨の降っていない所や雨がいったんやんだ所でも、雨具は忘れずに持っておいた方がいいだろう。
 また、浸水・冠水のおそれがある地下や低い土地、川や崖の近くには近づかない方がよさそうだ。

関東~北日本では厳しい暑さ 熱中症対策を万全に

 北日本では東北を中心に晴れて、最高気温は35℃前後と厳しい暑さになる見通し。きのうで8日連続猛暑日と記録的な暑さが続いている東京都心では、35℃を下回る予想だ。それでも33℃と、8月の最も暑い時季を上回る暑さのため、こまめに水分補給をするなど熱中症対策は続けた方がいいだろう。
 西日本は日ざしが少なく、最高気温は30℃を下回る所もある予想。西日本では猛烈な暑さは和らぐ見込みだ。

台風4号 九州に上陸するおそれも

 台風4号はあす4日(月)にかけて東シナ海を北上し続ける見通し。台風周辺の湿った空気が西~東日本の太平洋側に流れ込み続けるため、あすにかけても雨は降ったりやんだりとなりそうだ。
 特に九州や四国を中心に、予想降水量はあす朝までに多い所で100~120ミリ、さらにあさって5日(火)朝までに100~200ミリと大雨になるおそれがある。台風が近づく前から西日本太平洋側を中心に大雨による土砂災害、低い土地の浸水や河川の増水・氾濫などに警戒が必要だ。
 また、あさって5日(火)には九州に上陸し、8日(金)にかけて日本列島を横断するおそれがある。まだ進路が明確に定まっていないため、今後も最新の情報に注意した方がよさそうだ。

(気象予報士・鈴木悠)

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