高原から支援、再興の励みに 九州豪雨2年

再興した工場でコメを手にする藤木孝一さん。「黒木親幸さんをはじめ支援を受けた高原との縁を大事にしたい」と話す=熊本県人吉市

 熊本県など九州5県に甚大な被害をもたらした2020年7月の豪雨から4日で2年。球磨川の氾濫で自宅と精米工場が浸水した、人吉市で3代続くコメ小売店「ふじき本店」を営む藤木孝一さん(75)の復興を支えたのは、約30年にわたり親交のあった高原町の農事組合法人「はなどう」代表理事だった黒木親幸さん(故人)らだった。がんで闘病中だったにも関わらず、病床から仲間を集めて復旧を手伝うよう指示した黒木さん。豪雨被害の翌月に72歳で亡くなったが、藤木さんは感謝を胸に、地元の復興へ気持ちを新たにしている。

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