「飲み物も買えず、炎天下を歩き続けた中学生の私。頭がボーッとしてきたところで、後ろから来た車が...」(長野県・50代男性)

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シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Cさん(長野県・50代男性)

中学三年生だった夏休み。一人旅をしていたCさんは、お金がなくて水も買えないまま外を歩いていた。

しかし、やがて段々と意識が朦朧としてきて......。

カンカン照りの下、喉が渇いてバテてしまい......(画像はイメージ)

<Cさんの体験談>

30数年前、当時中学3年だった私は、夏休みに一人旅で五島列島へ。

いくつか有名観光地を巡るなかで、大瀬埼灯台という岬の先端にある灯台を訪れました。

良く晴れた8月の正午。下調べも不十分なまま、私は麓の最寄りのバス亭で降りて、舗装道を歩いて大瀬崎灯台に向かったところ......。

お金が足りなくて飲み物を買えず...

現在なら、スマホのナビを見れば目的地までどれほどの距離なのかは一目で分かります。しかし、当時はそれを知るすべもなく、バス停を降りてからカンカン照りの下30分くらい歩いて、やっと灯台が見える展望台に到着。

展望台には駐車場があり、そこから灯台までは、更に遊歩道を歩いていく必要がありました。結局、展望台から灯台へは往復1時間ほどかかり、戻って来時にはそれまで経験した事がないほど喉が渇いていました。

水も持たずに来てしまっていたので、私は展望台の駐車場にあったジュースの自動販売機で飲み物を買うことに。

自販機で買い物をしようと思ったが...(画像はイメージ)

飲み物は100円。自販機は紙幣が使えないものでした。

しかし財布の中には硬貨が90円分しかなく、あと10円が足りません!

ポケットからリュックの隙間から、あらゆるところをまさぐるも、コインは出てこず。駐車場には乗用車が1台停められていましたが、周りには誰もいません。

私はしかたなく覚悟を決めて、元来た道を麓のバス停に向かって歩き出しました。

「乗って行きますか?」

歩き始めて約5分、痛いほど喉が渇き、頭もぼーっとしてきました。

そんな時、後ろからさきほど駐車場で見かけた車が来て、私の横で止まりました。そして、運転していたおじさんが

「暑いなか大変でしょう。乗って行きますか?」

と声をかけてくれたんです。

車に乗ったおじさんが声をかけてくれた(画像はイメージ)

「助かった」と思った私は、彼のお言葉に甘えて同乗させてもらうことにしました。

更に、車にはおじさんのご家族らしき3人が乗っていたのですが、お母さんと思しき方が冷たい缶入りウーロン茶を下さったのです。

あの美味しさは今でも忘れない

あの時いただいたウーロン茶の美味しさは今でも忘れません。

今思うと、あのご家族に出会わなかったら、私は熱中症で倒れていたかもしれません。

中学生だった私はお名前をお聞きするという発想もなく、そのご家族とはバス停でお別れしてしまいましたが、後から思うと感謝してもしきれない出来事でした。

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