全九州高校大会 剣道個人・男子 長崎(島原)が優勝 県勢5年ぶり

【剣道男子個人準決勝】長崎(島原、右)が小手を狙う=福岡県久留米市、久留米総合スポーツセンター

 全九州高校大会第13日は3日、各地で5競技が行われ、剣道の男子個人で長崎祥太郎(島原)が長崎県勢5年ぶりとなる優勝、女子個人の寺川舞(同)も準優勝した。団体は女子の西陵と島原がそろって3位入賞。男子の長崎南山は決勝トーナメントに進んだが、準々決勝で惜敗した。島原は予選リーグを突破できなかった。
 団体で予選敗退に終わった悔しさを力に変えた。剣道男子個人で長崎(島原)が県勢として5年ぶりに優勝を飾った。福田監督は「冬までは甘さもあったが、いろんな悔しさを糧に成長してくれた」とチームの主将への賛辞を惜しまなかった。
 準々決勝で水口(長崎南山)との県勢対決を制すると、準決勝、決勝の2試合はいずれも延長戦に入ってから面を決めた。準決勝は相手が小手を狙った隙を突き、決勝は開始直後に先手を取って豪快に打ち込んだ。福田監督が「今までで一番落ち着いた試合ができていた」とたたえる内容で九州王座に上り詰めた。
 1月の全国選抜大会県予選は、それまで定位置だった大将を降ろされた。そしてライバル長崎南山に敗れて、春の全国切符を逃した。そんな苦しい時期を仲間たちと一緒に乗り越え、夏は4年ぶりにインターハイに挑む。
 頼れる主将は「相手に気迫で勝って、技術で圧倒したい」と団体、個人ともに日本一へ向けて静かに燃えていた。

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