「平和の象徴」守りたい 稲佐山平和祈念音楽祭 総合プロデューサー、新羅慎二さん 幅広い年齢層が楽しめる顔ぶれ

「稲佐山平和祈念音楽祭2022-長崎から世界へ-」への思いを語る新羅さん=長崎市栄町、エフエム長崎

 8月6、7の両日に長崎市の稲佐山公園野外ステージで開かれる「稲佐山平和祈念音楽祭2022-長崎から世界へ-」(長崎新聞社など後援)の総合プロデューサーで、人気バンド湘南乃風のメンバー新羅(にら)慎二(若旦那)さん(46)が本番を前に来崎。音楽祭に込めた思いなどを聞いた。
 -音楽祭のコンセプトは。
 最後の被爆地である長崎から世界に平和を届けること。音楽の祭典そのものが平和の象徴なので、みんなで楽しみ、その楽しさを伝え、守っていくことだと思う。
 -今回、実際に被爆者の声を聞き、被爆遺構などを巡る機会もあった。感想は。
 想像を絶する体験を聞き、原爆の怖さが身に染みた。被爆後の長崎で、苦難を乗り越えて生きた人々の力強さも知った。平和を願うとき、まず長崎の被爆体験を知っておかなければならないと思った。
 -2020年の初回はコロナ禍で無観客、昨年は中止し、今年は有観客となる。
 まだ観客を呼べる喜びを感じる余裕はなく、問題がないよう緊張と責任の重さで少しピリピリしている。
 -ソロと、湘南乃風のメンバーとして2回登場する。
 1人だと静かに優しく歌うアコースティックライブになる。4人そろうと爆発力がものすごい。湘南乃風らしく暴れて、みんなをめちゃくちゃ盛り上げたい。
 -多彩な出演者について。
 幅広い年齢層が楽しめるラインナップにこだわった。素晴らしい顔ぶれとなり、胸が熱い。6日はさだまさしさんが中心。7日は湘南乃風が仲良くしているアーティストら。1日目と2日目で若干カラーが異なるが、平和への思いは一つだ。
 -総合プロデューサーとしての意気込みを。
 リスペクトするさださんが長年続けてきた平和コンサートの意思を引き継いだ。演出をしっかりやり、県内外から訪れる人に長崎の良さを感じてほしい。このイベントが後世に続くよう頑張っていきたい。

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