沈没した中国の作業船、「アンカーチェーンは日本製」と中国メディア=ネット民は「濡れ衣」と冷静

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2022年7月4日、観察者網は、広東省沖で沈没して10人以上が死亡する事故を起こしたクレーン船について、「アンカーチェーンが日本製だった」と報じた。

記事は、広東省陽江市付近の海域で2日午前3時50分、洋上風力発電所の建設に用いられていたクレーン船「福景001」が台風3号による悪天候によりアンカーチェーンが断裂して走錨したと紹介。その後船は沈没し、乗員30人のうち4人が救助されたものの26人が行方不明となり、同午後3時30分までに12人の遺体が引き揚げられたと伝えた。

その上で、中国の船舶業界紙「中国船舶報」が昨年11月に「国の風力発電補助政策の期限が迫る中で、洋上風力発電プロジェクトは発電前の重要な施工団体に入っているが、設備リソース不足や、施工期間が限られていることから、やっつけ仕事が多くなっており、安全リスクにさらされている」と警鐘を鳴らしていたとし、半年以上前から業界内で指摘が出ていたにもかかわらず事故を防ぐことができなかったと評した。

また、今回の事故について同船が何度も改造されており、必ずしも台風による悪天候だけが唯一の原因ではないとの見方が出ているとし、ある業界関係者が「近年、洋上風力発電産業にはさまざまな資本が参入し、古い洋上設備を改造して使っている状況が見られる。『福景001』の具体的な事故原因は分かっていないが、洋上風力発電設備の改造において存在する問題に、当局は注意を払わなければならない」と語ったことを伝えた。

さらに、同船が使用していたアンカーチェーンは日本製の古いもので、高い強度が求められる洋上施工用のチェーンではなかったと指摘。関係者の話として「もともと輸送船だったので、一般の船用のアンカーチェーンをそのまま使っていたのだろうが、洋上施工の基準に合わせて高強度の専用チェーンを配備すべきだった」と伝えている。

この件について、中国のネットユーザーは「日本製品はデータを偽装しているから注意が必要だ」「責任はすべて日本にある」「また匠(たくみ)の精神か」など、データ偽装問題が相次いで発覚している日本の製造業をやゆするコメントを残す一方で、「これは洋上施工用じゃなくて一般用のアンカーチェーンを使っていたことが問題であって、日本製か中国製かという問題ではない」「また問題点をすり替えようとしている」「日本に濡れ衣を着せるような伝え方だ」と冷静に指摘するユーザーも少なからず見られた。(翻訳・編集/川尻)