Xiaomiとライカ、イメージングテクノロジーにおける戦略的パートナーシップを提携。 共同開発した「Xiaomi 12S」シリーズを中国本土で発売開始

Xiaomiは、ライカと共同設計した新しい「Xiaomi 12S」シリーズを正式発表した。同製品シリーズは、Xiaomiとライカのイメージングテクノロジーにおける戦略的パートナーシップの最初の集大成だとしている。シリーズ全体で、Xiaomiとライカが共同開発した、「Leica Summicron」レンズを含む様々なイメージングシステムを搭載し、ライカのイメージングプロファイルをサポートしており、これらはすべて、ライカらしい本格的な映像表現を維持しながら、個々のクリエイターの創造性を高めることを目的としているという。

Xiaomiとライカは高度な光学レンズを共同開発。「Xiaomi 12S Ultra」は、最上位機種として、レンズシステムにライカの世界最高水準の光学設計能力を活用するとともに、ライカの厳しい光学品質検査基準を遵守し、Xiaomiの部品小型化のノウハウを導入して、超高解像度、超高光感度、低分散、低フレアを確保している。

同機種のプライマリーカメラは8P非球面レンズを採用し、フレア、ゴースト、色収差などの一般的な撮影時の問題に対応。また同機種のカメラモジュールにはアンチグレアレンズコーティング、レンズエッジインクコーティング、環状オレフィンコポリマー材料、スピンコーティング技術の赤外線フィルターも追加されている。これらの機能を組み合わせることで、レンズ全体で統一されたクリアな画像を提供する。

同シリーズは、先進的な光学設計に加えて、ライカのイメージングプロファイルを活用し、ライカの100年にわたる映像美を受け継ぎ、最先端のアルゴリズムによってライカのトーンと美学を再現しているという。エンドユーザーにとっては、2つのフォトスタイルにアクセスできることを意味し、「Leica Authentic Look」(ライカオーセンティックルック)と「Leica Vibrant Look」(ライカバイブラントルック)という2つのフォトスタイルが、撮影者の創作意欲を高める。

「Leica Authentic Look」(ライカオーセンティックルック)

ライカが得意とする自然なイメージを追求したもの。光と影のコントラストを保持することで、写真に立体的な奥行き感を与え、ライカ特有の光と影の美学が際立つ。

「Leica Vibrant Look」(ライカバイブラントルック)

Xiaomiとライカ両社の特徴を取り入れ、Xiaomiのスマートフォン撮影の経験とライカの先進的な美学を融合させることで、撮影者はライカのスマートフォン撮影領域における探求を象徴する、瞬間の感情を捉えることができる。

同シリーズは、スマートフォンに本格的な「Leica Image Look」(ライカイメージルック)を実現する。

Xiaomi 12S Ultraは、ソニーのIMX989 1インチセンサーを搭載しており、個々のピクセルサイズが1.6μmに達するQuad-Bayer pixel arrayを実装。画素分割後は3.2μmとなり、ノイズの低減、ダイナミックレンジの拡大、取り込み光の増加など、低照度下での総合的な画像性能の向上を実現する。

同機種は、Dolby Vision HDR映像の録画と再生に対応した初のAndroidデバイスである。Dolby Visionは、鮮やかな色彩、よりシャープなコントラスト比、より豊かなディテールで映像を強化し、鮮やかで洗練された画質を提供する。また、HyperOISを使用することにより安定した性能を実現し、映像撮影中の動きを継続的に補正する機能を提供する。HyperOISは、2つのフレーム間のギャップを利用してOISモーターを元の位置に駆動させ、各フレームに完全な有効範囲の手ぶれ補正を実現する。

「Xiaomi 12S」と「Xiaomi 12S Pro」は、1/1.28インチ、ピクセルビニング後2.44μmという大きなセンサーサイズと大きなピクセルの両方を組み込んだソニーのIMX707を主センサーとして搭載。Xiaomi AI Image SolutionとXiaomi ProFocusのサポートにより、これらのセンサーは高速起動、キャプチャ、および連続キャプチャを実現する。これらのデバイスは30fpsの超高速バーストモードと、低照度撮影機能をサポートしている。さらに、カメラにオールシーンスナップショットを実装し、決定的な瞬間を簡単に捉えられるとしている。

同シリーズは、ポストプロダクションにおいてより撮影者に優しい設計もされている。シリーズ全体がAdobe Labsによってキャリブレーションされた10bit RAWフォーマットに対応し、色補正のメタデータがファイルに埋め込まれている。同シリーズで撮影した写真をAdobe Lightroomで開くと、Adobe Camera RAWソフトウェアがメタデータに基づいて自動的に写真を最適化し、ポストプロダクションのための良いスタートポイントを提供するという。

Leicaと共同設計したXiaomi 12S Ultraは、急速充電チップセット「Xiaomi Surge P1」と、バッテリー管理チップセット「Xiaomi Surge G1」という2つの独自サージチップを搭載した初のフラッグシップモデルとなる。

同機種は、67W有線高速充電、50Wワイヤレス高速充電、10Wリバースワイヤレス充電に対応。Xiaomiのサージバッテリーマネージメントシステムの中核には、4,860mAhのシングルセルシリコン酸素陽極電池とXiaomi Surge P1があり、最大16Aの出力電流と96.8%の変換効率にも対応。さらに、Xiaomi Surge G1は、バッテリーの作業安全性を保護し、放電負荷を監視してデバイスの利用可能なバッテリー寿命を正確に予測するために、自己開発したバッテリー管理アルゴリズムを埋め込んで、多数のバッテリー管理アルゴリズムを提供する。同機種はまた、過充電を防ぐためのアダプティブチャージにも対応しており、充電回数を25%増加させることが可能。

Xiaomi 12S Proは、Xiaomi Surge P1、120W有線充電、50Wワイヤレス充電、4,600mAh単セルバッテリー、Xiaomi 12Sは、67W有線充電、50Wワイヤレス充電、4,500mAhバッテリーの搭載が特徴。

Xiaomiの最新フラッグシップモデルである同シリーズは、TSMC 4nmプロセスで構築されたまったく新しいSnapdragon 8+ Gen 1 Mobile Platformを搭載。Snapdragon® 8 Gen 1と比較して、Snapdragon 8+ Gen 1のコアエリアは21%小さくなり、CPUとGPUは共に10%の性能向上と30%のエネルギー効率の向上を実現している。これにより、同シリーズの待機電力が大幅に削減されるだけでなく、高負荷のコンピューティングシーンにおける発熱や消費電力の低減が可能になるとしている。

Xiaomi 12S Ultraは、植物の葉が水を吸収する生物学的メカニズムに似た、全く新しい放熱システムを搭載。この三次元冷却ポンプは、毛細管網を利用して暖かい部分と反対側の側面に凝縮した冷却液を積極的に送り出す一連のチャンネルで独創的に設計されており、従来のVC放熱システムと比べて効率が大幅に向上し、単体の熱伝導率が100%向上している。

Xiaomi 12S UltraとXiaomi 12S Proは、ピーク輝度1500nits、2K解像度、P3色域、1-120Hz AdaptiveSync Proに加えて、プロレベルのディテール、明るさ、カラーパフォーマンスを実現するE5発光材料を使用した6.73インチAMOLEDカラーディスプレイを搭載。Xiaomi 12Sは、わずか6.28インチとややコンパクトで、P3色域表示、HDR10+、120Hz AdaptiveSyncにも対応している。

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