山際大臣、苦しい弁明 

 参院選遊説先の青森県での街頭演説で「野党の人からくる話は、我々政府は何一つ聞かない。本当に生活を良くしたいと思うなら自民党・与党の政治家を議員にしなければいけない」などと発言し、与野党から批判を受けた山際大志郎経済再生担当大臣は5日の記者会見で「地域の意見を国政に反映させてもらいたいと強調する中、誤解を招く発言になった」と苦しい弁明を行った。

 発言を巡っては松野博一官房長官から「発言について誤解を招く事が無いよう、慎重を期すように」と注意を受け、木原誠二官房副長官は4日の記者会見で「政府は与野党を問わず、耳を傾ける。野党を無視するようなことはないということは明確に申し上げておきたい」と火消しに努めた。

 ただ、野党からは「内閣に対する質問は、憲法が採用している議院内閣制の下での国会による内閣監督の機能の表れである」(政府答弁)「内閣は、行政権の行使について、全国民を代表する議員からなる国会に対し連帯して責任を負う」(内閣法第1条)との政府答弁や法規定を示したうえで「山際大臣の発言は、違憲・違法の暴言」(立憲・小西洋之元総務官僚)との指摘。

 元自民幹事長で立憲の小沢一郎衆院議員は「(山際大臣は)国民の意見なんて聞かない、と。民主主義を理解していない人物が大臣。最終的に政治のレベルを決めるのは国民」と断罪した。

 蓮舫元立憲代表代行は「野党の話は何一つ聞かない、との浅はかな山際大臣には早く辞めてもらい、本気の論戦に臨みたい」とツイッターに投稿している(編集担当:森高龍二)。

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