自民会合でのLGBT差別冊子配布に抗議 市民らが党本部前で抗議集会

 【東京】自民党の国会議員による議員懇談会の会合でLGBTら性的少数者に対して差別的な内容の文書(冊子)が配布されていたことを受け、東京都の自民党本部前で4日、抗議集会が開かれた。主催者によると、約500人が参加し「LGBT差別をやめろ」「冊子の内容を否定しろ」などと訴えた。

 性的少数者の支援団体「fair」の松岡宗嗣代表理事はマイクを握り「いつまで非論理的な考えで私たちは差別され続けなければならいのか。差別を止めることができるのは、市民一人一人の声だ」と呼びかけた。

 フリーライターの山賀沙耶氏は「政権与党が宗教団体の差別的な主張を容認するのは重大な問題だ。自民党の方々が『自分は差別主義者ではない』と思うなら、明確に冊子を批判してほしい」と求めた。

 主催者の一人、ワイン・エリカ氏(会社員)は自身は非当事者だと説明した上で「差別に加担したくないから行動を起こした」と語った。

 自民党の国会議員による議員懇談会の会合で配布された冊子には「同性愛は後天的な精神の障害、または依存症」などと記されていた。集会では、精神障がいや依存症を抱える人への差別排除を求める声も上がった。

(明真南斗)

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