谷口ジローもこだわった食事シーン フランス人スタッフが日本の居酒屋を再現 「神々の山嶺」本編映像

7月8日より劇場公開される、作家・夢枕獏のベストセラー小説を谷口ジローが作画した同名漫画のアニメーション映画化作「神々の山嶺(いただき)」から、フランス人スタッフによって作り上げられた、日本の居酒屋で食事をするシーンの本編映像が公開された。

公開された映像では、テーブルの上に置かれたさまざなアイテムや、居酒屋の壁に貼られたメニューなど、店内の様子がリアルに描かれている。日本の街並みや所作などを違和感なく表現するため、監督の友人である日本人ミズホ・サトウ=ザノヴェロが監修を務めた。

漫画版の作画を担当し、本作にも携わった漫画家の故・谷口ジローが、漫画でもこだわりを発揮していたものの1つが食事シーンだ。漫画「神々の山嶺」では、雪山キャンプ中の切り詰めた食事などで、表現の細やかさを見せている。谷口ジローの意思をフランスの製作チームは受け継ぎ、本作でも食事シーンがたびたび登場する。

アニメーション映画「神々の山嶺(いただき)」は、7年の歳月をかけてフランスで制作された作品。「登山家マロリーはエベレスト初登頂に成功したのか?」という登山史上最大の謎に迫りながら、孤高のクライマー・羽生丈二と彼を追うカメラマン・深町誠が、不可能とされる冬季エベレスト南西壁無酸素単独登頂に挑む姿を描く。原作の夢枕獏著の小説「神々の山嶺」は、1998年に第11回柴田錬三郎賞を受賞。同作を漫画化した谷口ジロー画「神々の山嶺」は、2001年に第5回文化庁メディア芸術祭マンガ部門・優秀賞を受賞している。完成した映画は、第47回セザール賞でアニメーション映画賞を受賞した。

【作品情報】
神々の山嶺(いただき)
2022年7月8日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開
配給:ロングライド、東京テアトル
© Le Sommet des Dieux - 2021 / Julianne Films / Folivari / Mélusine Productions / France 3 Cinéma / Aura Cinéma

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