あなたの睡眠偏差値は?診断結果からわかる睡眠の改善ポイント

学生の頃は、受験や試験でおなじみだった「偏差値」というワード。
志望校を目指すうえで自身が置かれている順位を知り、弱点をカバーしていくことが成功への道でした。
社会人になってからは、「偏差値」を耳にする機会は減りましたが、今回、日本の健康経営の課題を睡眠の観点から解決し、企業のニーズにそったプランを展開している株式会社ブレインスリープが提供する「睡眠偏差値for Biz」というサービスを体験しました。
これはウェブアンケートで睡眠のスコア化、全国順位付けをし、睡眠を偏差値として数値化するものです。
現在、多くの企業が健康経営やプレゼンティーイズムに対して取り組みをされていると思います。
今回の「睡眠偏差値」は受験ではありませんが、自身の睡眠をスコア化することで、睡眠を客観的に振り返り、改善点を知り、行動していくなかで、日々の業務の生産性をあげていくこと、そして仕事への成功にもつながるはずです。

偏差値は61.8!しかし、生産性低下による経済損失額は180万円という診断結果に

「睡眠偏差値for Biz」ではいくつかのウェブアンケートに答えていくことで、すぐに診断結果が受け取れます。
さっそく筆者が受検してみたところ、スコア合計は100点中84点。そして、全国10,000人中1,122位という結果で、全国トップクラスの睡眠偏差値をもつ睡眠優秀層だとわかりました。
この診断では総合結果だけではなく、項目ごとに「A:課題なしB:軽度な課題ありC:課題ありD:要改善」の4段階の評価がされ、詳しく自身の睡眠について知ることができます。
項目は以下のとおりです。

・ 睡眠の質
・ SAS(睡眠時無呼吸症候群)リスク
・ 生産性
・ 日中の眠気
・ ストレスモチベーション

筆者は、SASリスクがA判定、睡眠の質と日中の眠気、ストレスモチベーションがB判定、生産性がC判定という結果でした。
自身の感覚とも非常に近い結果がでた印象です。
SASリスクがA判定だったことには一安心でしたが、C判定になっている生産性の項目では、「あなたの生産性低下による経済損失額は年間180万円」と具体的な金額も出ており、「そんなに大きな損失額になっているとは……」と、ドキっとさせられました。
また、この診断は結果や順位だけではなく、項目別にアドバイスも得られるようになっています。
スコア化による客観的な睡眠の振り返りに加えて、改善方法の提案までおこなっているので、受検者の睡眠改善に向けて的確に働きかけることが可能です。

痩せている人も要注意!8年後には40%が亡くなる睡眠時無呼吸症候

筆者のSAS(睡眠時無呼吸症候群)リスクはA判定で問題ありませんでしたが、C・D判定だった人は項目別のアドバイスにて、専門家への相談が推奨されています。
また、以下のように記載があります。

8年後には40%が亡くなる病気であること、睡眠中の無呼吸によって心臓や脳・血管に負担をかけ、睡眠の質が悪化し、起きているときの活動に様々な影響を及ぼすことが分かっており、重症の場合、高血圧、心筋梗塞、心不全、心房細動、脳梗塞などになりやすくなり、糖尿病や脂肪肝、認知症の悪化要因になるとも言われている

あまり知られていませんが、SASは命に関わる病気です。
筆者自身もSASは肥満の人に関係する病気だと思っていましたが、アジア系の人は骨格的に顔が平たく、顎が引っ込んでおり、気道がもともと狭いためSASになりやすいと言われています。
つまり、日本人はSASになりやすく、だれでも罹患する可能性があるのです。
春のシーズンは健康診断を実施している企業が多いでしょう。
現在の健康診断後のフォローは、食事や運動などの生活指導がメインです。
しかし、生産性の低下や、SASの死亡リスクを考えると、睡眠不調による損失はあまりに大きく、看過できない健康問題と言えます。
これからの健康診断では、睡眠はとれているか、質はどうか、SASのリスクといった観点も含めてフォローする必要があるでしょう。

企業レベルでの睡眠改善への取り組み、そして日本レベルへ

多くの企業が頭を悩ませているのが「感心の低い従業員に、いかに健康施策に参加してもらうか」という点です。
最近、睡眠の質向上に関連する飲み物がスーパーで品薄になっている、というニュースを耳にします。
多くの人が睡眠に課題を感じ、より良い睡眠を求めている証拠と言えるのではないでしょうか。食事や運動には興味がないけれど、睡眠改善だったら取り組んでみよう、と思う従業員も多いかもしれません。
日本の睡眠時間は世界的にみても短く、良い睡眠の確保は日本の課題と言えます。
企業レベルで従業員の睡眠改善を促す取り組みは今後も注目されていくでしょう。

<参考>
・ 株式会社ブレインスリープ「発売から2年、累計6万人超が実施した健康経営サービス「睡眠偏差値 for Biz」 健康経営の取組段階を踏まえた3つの新プランとして登場!」
・ 西野精治『スタンフォードの眠れる教室』(幻冬舎、2022年)

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