佐藤勝利主演「赤いナースコール」記者会見。キャスト・スタッフの誰も先の展開を知らない恐怖!?

テレビ東京系で7月11日からスタートするドラマプレミア23「赤いナースコール」(月曜午後11:06)のオンライン記者会見が行われ、主演の佐藤勝利(Sexy Zone)、共演の福本莉子、池田鉄洋、浅田美代子、板尾創路が登壇した。

秋元康が企画・原作を手掛ける本作は、春野翔太朗(佐藤)が三森アリサ(福本)の両親にあいさつをするため、彼女と共に車で実家へ向かっていた時に事故を起こしてしまい、ある病院へと救急搬送されるところから物語が始まる。一命は取り留めたものの大けがを負ってしまった2人は、入院することに。アリサの安否が気になる翔太朗だったが、なぜか担当医も看護師も言葉を濁してアリサに会わせてもらえない。奇妙な同室の入院患者たちからの話や、普通のようでどこか拭いきれない違和感に戸惑う翔太郎。さまざまな人間ドラマと恐怖を伴うミステリーが展開する。

病院を舞台にした“史上最恐ミステリー&ノンストップラブサスペンス”と銘打たれた本作へのオファーを受け、佐藤は「企画書を読んだり、説明もしていただいたんですが『結末は教えません』『これからいろいろ変わります』と言われましたので、一体どんなドラマなんだろうっていう状態です。病院で起こる奇妙な出来事に向き合っていく役どころなので、僕が知らないというのは分かるんですが、ほかの皆さんも詳しいことを知らないんです。撮りながら台本に面白さが付け足されていくんだと思うんですけど、ハラハラ感がワクワク感に変わっていくのを楽しみたいと思います」と、詳細や結末を知らないままに撮影が進んでいると明かした。

ヒロインの福本も「“ノンストップラブサスペンス”って情報量がすごいですよね。“ラブ”も入ってるってどういうことなんだろうと思ってます。現時点では“ラブ”がそんなに出てきていないので…。でも、台本をめくる手が止まらないくらい次の展開が気になりますし、楽しみながら撮影してます」と、謎が多い脚本に楽しみを見いだしながら撮影に臨んでいることを報告した。

2人が入院した病院に現れる、アロハシャツにハンチングをかぶった刑事・工藤文世役の池田鉄洋も「こんな刑事いるのかなという格好にさせられた…ということは引っかき回す役なんだろうなと思ってはいます。ただ、もしかしたら私が犯人なんじゃないかなとも思いつつ演じています」と手探りで慎重に演じているという。「秋元先生の手のひらで踊らされている感じです。演者としてはこんなにワクワクすることはないので、楽しみながら現場にいさせていただいています」と打ち明けた。

榎木田記念病院で翔太朗の担当医となる、石原祐二を演じる板尾は「台本が薄いので30分ドラマかと思って聞いたら、1時間ドラマだと。薄いなー、怖いなーって。実際、誰がどういう思いで役を演じているのか分からないので、現場でも変な空気があるんです。でも、そんな撮影現場は普通ないので新鮮です。全話見終わった後にどんな気持ちにさせてくれるのか、楽しみです」と本作の印象を話した。

榎木田記念病院の“新人看護師“西垣小百合役の浅田は、「年を取っているんだけど、ベッキーさんの下についている“21歳・新人看護師”という役で、最初よく意味が分からなくて『真剣に21歳と思ってるのか、冗談で言っているのかどっち?』と聞いたら、みんな『分かりません』と。では、どういうイメージでやったらいいかを聞いてみたら「秋元さんの頭の中にしかないので…」ってことなので、訳の分からないままやってます」と自身の演じる人物像をいまだつかみかねている様子。「このドラマの本当のミステリーは、演者が誰もどうなるのか、自分がどういう立ち位置なのか分からないところ。脚本が来るたびに『どうなってるの?』って、それが一番のミステリーだと思います」とキツネにつままれたような表情を見せた。

さらに、浅田が「現場で『こういう展開になるらしいよ?』っていううわさが伝わってくるんです。本当に誰も正確なことを知らないんですよね」と、撮影現場でまことしやかに流れる怪情報に翻弄(ほんろう)されていると述べると、池田は「僕、何話で死ぬらしいよ…みたいな(笑)」とまさにミステリーの現場さながらの状況に発展していると語った。

そんな、不思議な空気が流れる撮影現場の様子を聞かれると、佐藤が「実は今ここにいる皆さんとは、そんなに撮影が一緒になっていなくて(笑)。現場は今エアコンが故障していて、すっごい暑いですね」と早い梅雨明けで気温上昇が止まらない撮影現場を嘆くと、女性病棟での撮影が中心の福本は「あ、こっちは涼しめです(笑)」と申し訳なさそう。すると佐藤は「女性病棟の方がちょっといい部屋なんですよね。こっちは同じ病室に6人もいるんです。撮影で冷房を止めないといけないのはドラマでは普通ですけどね…秋元さんに空調を差し入れしていただきたいなと(笑)」と本企画のキーマンである秋元におねだり。

また、福本は「撮影初日にドライブのシーンを撮ったんです。2年くらい付き合った2人が、私の両親にあいさつをしに行くというシーンだったのですが、佐藤さんと『はじめまして』の直後の撮影だったんです。2年にわたる関係性を一気に作らなきゃいけないというのは個人的にすごく難しかったです」と振り返ると、佐藤は「実際1、2分のシーンだったけど、あれ以来撮影で会ってないよね。だからあの時の緊張感のまま(笑)」と劇中だけではなく、撮影でも会う機会が少ないとのこと。

すると板尾は、古い病院でのロケについて語り始め、「トイレが、病院の新館とか別館を通って行くようなちょっと離れた誰もいないところにあって。トイレに行こうとすると、その途中にあるかつてロビーだったところにエキストラの看護師さんが1人でポツンと座っていたりして、ドキッとするんですよ(笑)。俺にしか見えてないのかなと、心配になってあえて話しかけてみたりして」と、夏の怪談話のようなエピソードを披露。

さらには、「あと、弁当を食べていたら箸がよく折れる。普通、年に1回あるかないかくらいじゃないですか。2回折れたからね。うち1回は勢いよくパーンと飛んできたから(笑)」と板尾が軽くボケを放り込むと、浅田も「私は…やたらとくしゃみが出る時があります」とそれに乗っかり、すかさず佐藤が「古めの病院なので、ほこりじゃないですか?」とツッコミを入れるチームワークを見せた。

最後に、佐藤が「地上波の限界を超えた恐怖ドラマになっております。怖いドラマですが、一番は内容を教えてくれないスタッフに怖さを覚えております。この暑い夏にヒヤッとする涼しくなれるようなドラマになっていますので、夏のお供に『赤いナースコール』をよろしくお願いします」というメッセージで締めくくった。

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