世界景気後退排除できず、見通し「著しく悪化」=IMF専務理事

© ロイター

[6日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は6日、世界経済の見通しは4月以降「著しく悪化した」とし、リスクの高まりを踏まえると、来年に世界経済が景気後退(リセッション)入りする可能性は排除できないと述べた。

IMFは4月に公表した世界経済見通しで、2022年の世界経済の成長率予測を1月時点の予測から0.8%ポイント下方修正し3.6%とした。21年の成長率は6.1%だった。IMFは7月終盤に新たな見通しを公表する予定。

ゲオルギエワ専務理事はロイターのインタビューに対し、インフレの拡大、大幅な利上げ、中国の成長鈍化、ロシアのウクライナ侵攻を受けた制裁措置の強化などを挙げ「4月以降、見通しは大幅に悪化した」とし、22年の世界経済成長率見通しが再度下方修正されるとの見方を示した。

世界的な景気後退を排除できるかとの質問に対し「リスクが増大していることを踏まえると、排除はできない」と回答。最近の経済データで中国やロシアなどいくつかの主要国の経済が第2・四半期に縮小したことが示されているとし、23年にはリスクがさらに高まると予想。「22年も厳しいが、23年は一段と厳しくなる。23年の景気後退リスクが高まっている」と述べた。

その上で、金融引き締めが長期化すれば、世界経済の見通しが複雑になるとしながらも、高騰する物価の抑制が極めて重要と指摘。世界経済の見通しは2年前よりも多様化しており、米国などのエネルギー輸出国が好調な一方、輸入国は苦境に立たされているとし、物価安定が急務になっていることを踏まえると、成長鈍化は「必要な代償」である可能性があると考えを示した。

また、財政政策と金融政策がかい離するリスクが高まっているとし、財政支援が中央銀行の物価抑制策の妨げとならないよう各国は慎重に政策を調整する必要があると強調。「中銀と財務省の間で同様に高いレベルの協調を生み出し、非常に的を絞った支援を提供しつつ、金融政策が達成しようとする目標を弱めない」ことが重要との見方を示した。