<参院選>埼玉選挙区の終盤情勢 自民の優位揺るがず、追う3候補 「投票先未定」は4割弱

参院選埼玉選挙区の終盤情勢

 共同通信社が2~5日に実施した参院選の終盤情勢に関する電話世論調査によると、全国32の改選1人区のうち22選挙区で自民党が優勢となっている。野党側のリードは青森、山形、沖縄の3県にとどまり、東北と甲信越などの7県では与野党が接戦を展開している。自民総裁の岸田文雄首相は6日、1人区の青森、秋田両県に入り支持を訴えた。立憲民主党の泉健太代表らも最終盤、接戦区を重点的に回る方針で、上積みに懸命だ。

 改選複数区を含めて選挙区の投票先は未定との回答が39.6%あり、10日の投開票までに情勢が変わる可能性もある。

■自民優位、3氏追う/埼玉選挙区

 共同通信社の調査に埼玉新聞社の独自取材を加え、埼玉選挙区(改選数4)の終盤情勢を分析すると、自民現職の関口昌一氏(69)が優位を保っている。自民支持層を固め、支持政党なしにも広く浸透する。

 自民との与党で2議席を狙う「埼玉方式」で臨む公明現職の西田実仁氏(59)は組織票を固め、各年代に満遍なく支持を広げている。

 無所属現職の上田清司氏(74)は元知事の知名度を前面に、推薦を受ける国民支持層を押さえ、自民や維新、無党派層にも食い込んでいる。

 立民新人の高木真理氏(54)は党前代表の枝野幸男氏ら党の全面的バックアップを受ける。10代から70代以上まで幅広い世代に浸透している。

 維新新人の加来武宜氏(41)は維新支持層を固めつつあるが、無党派層に広がりを欠く。共産新人の梅村早江子氏(58)は共産支持層に浸透しながら、懸命に追い上げる。

 れいわ新人の西美友加氏(50)、いずれも新人でNHK党の宮川直輝氏(49)、河合悠祐氏(41)、小林宏氏(49)、池高生氏(53)、幸福実現党の湊侑子氏(39)、無所属の高橋易資氏(65)、日本第一党の堀切笹美氏(47)、参政党の坂上仁志氏(60)は苦しい戦い。

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