宝町-幸町の「稲佐立体交差」 都市計画変更を住民に説明 県と長崎市

都市計画案(稲佐立体交差周辺)

 長崎市宝町と幸町を結ぶ「稲佐立体交差」の立体維持について、県と長崎市は5日、都市計画の変更に関する説明会を県庁で開き、住民約30人が参加した。都市計画案の縦覧は8月ごろを予定している。
 幸町では、通販大手ジャパネットホールディングスが2024年9月の完成を目指し「長崎スタジアムシティ」を建設中。今後通行量の増加が見込まれるため、車両の安全な走行と、十分な歩行者空間の確保を図るのが立体維持の狙い。計画案では、宝町の市道の下を走る国道を相互3車線から4車線に増やし、周辺に歩道も整備する。
 説明会で、住民側は計画案におおむね同意。八千代町から茂里町を通るこの市道「長崎駅東通り線」(延長約1240メートル)について以前の一方通行2車線での整備を求める意見が出たが、県市は1車線で整備する方針を示した。同線はJR長崎線の高架化に伴い14年以降、1車線となっている。
 稲佐立体交差は当初、平面化が計画されていたが、住民らによる反対や、同プロジェクトを背景に着工が難航。県などは今年5月、同線の1車線整備を含めた計画案を住民らに提示していた。


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