ドイツ外相が10日長崎来訪 被爆者と懇談予定も

 長崎市は6日、先月の核兵器禁止条約第1回締約国会議にオブザーバー参加したドイツのアナレーナ・ベーアボック外相が、10日に同市平野町の長崎原爆資料館と国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館を訪問すると発表した。被爆者との懇談も予定している。
 ドイツは北大西洋条約機構(NATO)に加盟し、日本と同様に米国の核の傘に守られる一方で、締約国会議にはオブザーバーとして加わり、核軍縮や廃絶を巡る議論に関与する姿勢を示している。
 市国際課などによると、ベーアボック氏は林芳正外相との会談のため10、11日の日程で来日。ウクライナ情勢をはじめとする国際課題について意見交換する予定。ドイツ側から長崎視察の意向が示され、10日は資料館で被爆の実相を伝える資料を見学したり、祈念館で献花したりする。懇談する被爆者は調整中という。
 2016年にはドイツのガウク前大統領が来崎して原爆資料館などを訪れ、被爆者の故谷口稜曄氏の体験を聞いた。


© 株式会社長崎新聞社