キャプテンスタッグから新作焚き火台「ソロライトグリル」が発売されました。いわゆるピコグリルに雰囲気が似た軽量コンパクト型の焚き火台。火床やフレームの形が少し独特です。今回はこの「ソロライトグリル」を徹底的にレビューします!
ソロライトグリルを詳しくみていきましょう!
早速ですが、キャプテンスタッグの新作焚き火台「ソロライトグリル」を詳しく見ていきます。
ソロライトグリルのスペック
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ソロライトグリルを開封
それでは出して行きましょう。
まずケースと五徳が2本、フレーム、火床となっております。
ケースは黒い袋ですが、ファスナーがL字でガバッと開く。
これはいいですね、出し入れがしやすいと思います。
そして本体は軽量コンパクト型元祖のもの(ピコグリル等)と比べると、かなりカクッとしてかっこいいデザインの予感がします。
ソロライトグリルを組み立てていきましょう
さて組み立てていきます。
まずは本体のフレームです。バーを差し込むようですね。
裏表ないようにも見えますが、溶接箇所が内側を向くような形で組み立てるという説明になっております。
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私、不器用なのかあまりすんなりうまくできなかったけど、とりあえず刺さりました。
すぐ抜けてきたりしそうになるので注意は必要ですね。
やはり2本目のバーを差し込むときは左右同時に差し込まないとやりづらいと書いてあります。
2本目を差し込むときは左右同時に穴に当ててカチャッと入れる。
とにかく2本の棒をこの穴に差し込まないといけないのですが、少しコツがいる印象でした。
ピコグリルと比べてフレームが複雑な形状をしているし、五徳が使える範囲を広くとってるんですよね。
その代わりに前後が側面よりもずっと長くなってフレームで支える範囲は広くなっています。
さてここに火床をつけていくんですが、2本の爪をここに差し込むだけ。簡単です。
つけ外しはこの爪のところちょっと触ってあげるとスッと入っていきますね。
位置を合わせてスッとスライドさせれば組み合わさるようになってます。
この火床が分割するタイプだと東京キャンプの焚き火台があると思うんですが、これもとても楽だと思います。
あとは四隅に溝がついているのでそれをフレームに咬み合わせていくと入りました。
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最後溝がハマる時にとてもスムーズに入りましたよ。
1回収まっちゃうと一気に安定感が出てきます。
火床が乗ることで、この横のバーを下に押さえつけてます。
だからこの状態になると、ゆらしても外れることはないし、移動しても不安定になることはありません。
あとは、ピコグリルのペラペラの火床に比べると厚みがあってしっかりしてるんですよね。
そして火床の曲線で全体の形を保つのではなくて、このプレートが乗ることで保たれているので、正直、フレームだけ組んだ状態だと少し斜めに揺らしたりするとサイドバーがパチンって外れるのではないかという不安な感じに見えたんですが、火床のプレートが乗っかることで急に安心感が出てくる焚き火台だってことが分かりました。
「ソロライトグリル」×「ピコグリル」比較してみます
それではソロライトグリルと、軽量コンパクト型焚き火台の元祖ピコグリル(398)を、さまざまな観点から比較してみようと思います。
形状の比較
ピコグリルを組んでみますが、火床も開くだけこの驚異的な簡単さにはどこも敵わないと思いますが、完全に組み上げたときの安定感はというと、これが一気に変わってきますね。
ピコグリルはものが乗った時形を支えてるのって、ほぼ四隅にある爪なんですよね。
ここが引っかかっているおかげでずれない。
逆にいうと1箇所外れるとをグイーンとずれていってしまいますので、この四隅がしっかり引っかかっているというのが前提です。
さらにこの前後の面は火床は宙に浮いています。
左右の側面を見ると横のバーがあるので曲線の一点で支えているんですね。
荷重がぐっとかかった時にこのフレームが支えてくれている。
もしこれがなかったら、薪が乗った状態で沈んでいってしまって外れてしまうと思いますので、最低限四隅の爪と両サイドの細いフレーム1点ずつでこの火床を支えている。
これで結構な量の薪を乗せても耐えてくれるんですよ。
だから、高度なバランス感覚で焚き火台としての機能を果たしてくれる、まさしく「軽量コンパクト性」と「実用性」をかなり高いレベルで実現させている焚き火台じゃないかなと思います。
一方で…
ソロライトグリルは、まず火床がピコグリルと比べると厚みがあってフラットな板になってドンと乗ってる感じ。
そしてペラペラじゃないが故に、ある程度全体に均等に重みをかけています。
ピコグリルと同じように四隅に溝がありますが、ここ自体が荷重を支えているというよりは横ずれを防ぐような位置を安定する役割になってますね。
重みを支えるのはもちろん、サイドにも太めのフレームが入っていますが、前後もゆるいVの形でしっかりとフレームが入ってます。
そしてこのフラットな板が前後左右のフレームにストーンと乗っていて、天板をぐるりと一周のフレームで支えてるという構造になっていますね。
薪を載せたときの火床全体の耐荷重というのは書いていません。
五徳1本あたりは1kgというのがありますが、全体の火床の耐荷重はありません。
構造を見る限り火床に厚みがあって全体で支えているし、フレームの幅も広い、そして重心はピコグリルよりも低い。
こういうこと考えると少なくともピコグリルよりも弱いということはないと思うし、しっかり支えてくれる構造に見えます。
もちろんずっと焚き火で酷使しているとガタガタにはなってくると思うんですけど、軽量コンパクト型の焚き火台の中では組み上げてみると割としっかりした焚き火台だなという印象でした。
重量の比較
重量を計っておきたいと思います。
特にこの火床、ピコグリル166g に対してソロライトグリルは347gと倍以上あり、フレームも加えると本体重量は738gでした。
五徳2本加えて875gこれが本体の総重量です。ケースも入れると969g。
ちなみに、ピコグリルの本体重量はケース抜きで442g、ケース込みでは489gですので、ソロライトグリルはピコグリルの倍くらいの重さがあるということになります。
五徳の比較
続いて五徳です。
ピコグリルのスピットと同じかと思いきや、串にはなってないので食材を刺したりはできません。
ただ、両側が繋がっていて溶接部分が出ているので、落ちにくいようにできているかもしれませんのでおいてみましょう。
結構遊びがありますが間違って前後にずらしても落ちないようになっています。
左右に動かしても真ん中に1本支柱が入っているので、この範囲内で自由にスライドして動くようになってますね。
ソロライトグリルは、高さが細かく3段階に調整可能となってます。
対して、ピコグリル398は高さ調節ができないので(もう一回り大きいピコグリル498は2段階に高さ調節が可能)、ソロライトグリルの方が自由度が高いと思います。
幅はスピットとそこまで変わらなくて、そんな大きなものはおけないと思いますが、ソロキャンプで使うクッカー類なら問題なく対応できるでしょう。
あとは五徳2本合わせて2kgまでという制限にはなりますが、同じ高さに2本合わせれば少し大きな鍋を置いても安定感はありますね。
ちなみに、ピコグリル用に売っているキャンピングムーンの安いステンレス五徳がありますが、3本フレームになっているので安定感も高いんですよね。
この五徳は、ソロライトグリルにも使うことできちゃいます。
▼キャンピングムーンの五徳
デザインとサイズ感の比較
ピコグリルは展開の簡単さと究極的に削ぎ落としたような機能美があると思いますが、ソロライトグリルは直線的な美しさがあると思います。
フレームの幅が広がって火床が広く、低くなったことで角張ったデザインも相まってきれいな形に見えます。
ただ、火床が低いということで地面へのダメージは絶対あると思いますので、ステンレス板自体がかなり熱くなると下には熱がいきます。したがって、ソロライトグリルは、草木の生えてない地面を選んでやる必要があります。焚き火シートはもちろん使用した上で…ですね。
地面からの高さで言うとピコグリルは一番低い位置で8.5cmくらいなんですが、ソロライトグリルは8cmちょっとですね。
一番低い位置の高さはそこまで大差ありませんでしたが、全体的な火床の位置はピコグリルよりもかなり低くは見えます。
あとこだわってるのは横幅の長さでしょう。
ピコグリルは長い薪を1本おけるイメージがありますが、実は約38cm。
40cmの薪を使うと実は少しはみ出ますが、なんだかんだ言って置けてしまうのがピコグリル。
ソロライトグリルは41.5cmありますので、40cmとして売られている針葉樹の薪をおいてみるとほぼ火床内におさまってくれました。
ピコグリルは実はハミ出るんですよね。
ただ、ピコグリルは真ん中に熾がたまりやすい形状になっていて、中心部がよく燃えてうまいこと収まっていきます。
ソロライトグリルも平らなようでゆるいV型になっているので、真ん中に隙間はしっかりあります。
スリットは開いていませんが、この形状なら前後左右から空気が入り込んでしっかり燃えてくれるように見えますけど…。
これはまずはやってみましょうということですね。
ちなみに、ピコグリルにもソロライトグリルにも「焼き網」は付属してません。
ピコグリルでよく使われているのがセリアの脚付きの網が使えるかなと試してみたところ、ギリギリの幅で中に入り込んでくれました!
直接火床に足が乗る形になりますけど、グリルとしては使えそうですね。
一番上にだけ載せることもできます。
<ソロライトグリルとピコグリル398の比較まとめ>
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ここまでソロライトグリルを一通り見てみましたが、機能とともに全体的な見た目をこうして眺めてみると私としてはなかなか美しいフォルムをした焚き火台だなぁと思いました。
実際にソロライトグリルに火入れをしていきます
実際に火入れをしてみましょう。
ソロライトグリルに火入れ
はい、それではソロライトグリルに火入れをしていきたいと思います。
しかしこうして改めて見るときれいなフォルムしてますよね。
それでは40cmある薪を置いてみます。
やっぱり余裕のある広さで焚き火がしやすいです。
五徳を使用して焚き火調理に挑戦
さあここでそろそろ五徳を使ってお湯を沸かしていきます。
このファイヤーメイプルのケトルは専用クッカーとセットになってますのでクッカーで昼ごはんを作っていこうと思います。
結構大きいケトルとクッカーのセットですが、なんとかおけますね。
こうやってスライドもさせられますのでこの位置に置けたらすぐ沸きそうですね。
五徳を高い位置の隅っこにして火もちょっと遠ざけつつラーメンを作っていきます。
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このグリル、焚き火調理はしやすいですね。お湯がもうしっかりと沸いています。
焚き火ラーメンが出来ました。いただきます。
▼今回使用したファイヤーメープルのクッカーセットはこちら
実際にソロライトグリルを使用してみて
焚き火台の方はこのまま置いておけば燃え尽きていきそうですが、使ってみた感じはやはり火床が横に広いので薪が置きやすいなっていうのと、何か作ったりするときはこの3段階の高さ調整があると確かに便利だなと思いました。
灰も捨てやすそうです。ほぼフラットですから後処理も簡単でした。
はい、綺麗にしてきました。
だいぶ焼き色がつきましたけど、火床は一回使ったぐらいなら全然大丈夫です。
裏は色もほとんど変わっていません。
フレームはちょっと曲がった感じがします。すごく火が当たっていたので。
まあ微調整しながらだんだんガタガタになっていく流れだと思います。
やはり軽量型の焚き火台の方がゆがみなどは出やすいでしょう。
しかし、このケースがとても入れやすいですね。結構ゆとりがあるので焚き火シートなども一緒に入りそうです。
キャプテンスタッグ新作「ソロライトグリル」は広くて調理しやすい焚き火台
軽量コンパクトというわりにはケースも入れて1kg弱あるので、そんなに重くはありませんが、そこまでめちゃくちゃ軽くもないという、ほどほどライトな焚き火台という感じでした。
その分広くて調理もしやすい焚き火台でした。
脚の組み立てに少し手間取るぐらいで、慣れれば早くできるようになりそうです。
筆者は実店舗のアウトドアショップで4400円税込みで買いましたが、 Amazon 等だと価格が変動しやすいので他の通販ショップも合わせて探すとだいたいこのぐらいで買えるかもしれません。
大手メーカーが出すこのくらいの焚き火台としては4000円台なら安価だと思いますね。
軽量コンパクトな焚き火台をこれから探すという方は特徴を踏まえた上で選択肢に入れてみてもいいのではないでしょうか。
今回も皆様のキャンプ道具選びの何かの参考になれば幸いです。
▼ソロキャンプ向けの焚き火台はこちらの記事もどうぞ
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