玉野市 新学校給食センターを公開 衛生面への配慮が随所に 9月稼働

一つで小中学生600~700人分の調理ができる蒸気回転釜が並ぶ煮炊き調理室。部屋は作業ごとに自動ドア(左奥)などで区切られている

 9月に稼働する新しい玉野市立学校給食センター(築港)の内覧会が5、6日にあり、教育関係者らに公開された。衛生面への配慮が随所に見られるのが特徴。アレルギー対応食は除去する食材の混入を防ぐため独立した部屋で調理する。

 床を乾いた状態に保ち菌の繁殖を防ぐドライシステムを採用。大量調理が可能な蒸気回転釜9個が並ぶ煮炊き調理室をはじめ、野菜類の下処理や切断、食器類の洗浄など作業ごとに部屋を分けている。アレルギー専用調理室には、熱風や蒸気で焼いたり蒸したりできる調理器を備える。

 使用済み食器を自動で湯に漬けて汚れを落とす機器や、洗浄後の食器を入れたコンテナごと消毒・乾燥できる機器を導入。調理員の作業軽減も図る。

 施設は玉野競輪場隣接の市有地に鉄骨平屋約2千平方メートルを整備。9月1日から市立全21小中学校に約四千食を提供する。

アレルギー物質の混入を防ぐため調理から盛り付けまでを専用で行う調理室
天井に設置したコンテナ消毒機器。ダクトから熱風を送り、洗浄後の食器を入れたコンテナごと消毒、乾燥させる
市立学校給食センターの外観。正面の搬入口は野菜、肉などで分けている

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