新電力撤退…電気料金大幅増に悩む自治体 広島

府中町の公共施設で電気料金が大幅にあがっている事がわかりました。取材をするとある問題が明らかとなました。

永松雄輔記者「府中町役場です。今月から、こちら蛍光灯に使われている電気の使用料金が大幅に上がったということです」

府中の町役場や町立小学校といった公共施設など31カ所の電気料金の支出が、7月から1.8倍と大幅に増えている事がわかりました。

その理由とは…

府中町総務企画部総務課 宮脇理恵課長「契約先の新電力業者から安定した電力供給ができないとして、6月末日をもって電力小売り事業から撤退すると連絡が入りました」

府中町が契約していた新電力が6月末で撤退してしまったというのです。

府中町と電力契約を結んでいた企業のホームページには「世界的なエネルギー価格の高騰により、電力の逼迫・市場価格の高騰という事態が起きておりますが、3月に入りウクライナ情勢の影響を受け、さらに電力料金は上昇し続けております。このままでは、安定した電力供給及び電力料金削減の還元を果たせないと判断し、苦渋の決断ではありますが、2022年6月30日をもって、電力の最終供給とさせていただきました。」

契約していた新電力が6月末で撤退した府中町。

7月から、割高な最終保障電力を中国電力ネットワークから購入することになったのです。

宮脇課長「昨年度の実績が約8200万円。この1.8倍、1億5000万円程度になると見込んでおります」

新電力の問題を抱えるのは府中町だけはありません。

他にも、広島市、廿日市市、呉市、海田町も契約していた新電力の撤退が問題となっています。

府中町役場では職員へこれまで以上の節電を呼びかけています。

移動するときはエレベーターを使わない。昼休みの時間はフロアを消灯。薄暗い中でお弁当を食べる職員もいました。

府中町によると現在、電力の安定供給を見込める企業がみつかっていない状況だそうです…

宮脇課長「今の時点では、まだ通しがたたない」

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