レストラン事業者が決まらない 閉店から9カ月、4度目の募集へ 下野・ゆうゆう館

運営事業者が決まらず空き店舗となっているレストラン

 下野市小金井の市保健福祉センター「ゆうゆう館」のレストラン運営事業者が、3度の募集を経ても決まらずにいる。新型コロナウイルス禍が響き、応募や相談はゼロ。レストランは昨年10月末から空き店舗のままで、同館利用者からは再開を望む声も多い。指定管理者である市社会福祉協議会は、条件を見直して再募集をかけるとともに、幅広い世代に利用してもらえるようPRしていく。

 ゆうゆう館は市社協や保健センターのほか、大浴場やサウナを備えた温浴施設がある地域の憩いの場。

 レストランは温浴施設の利用者を中心に親しまれていた。しかしコロナの感染拡大で、カラオケが楽しめた大広間は閉鎖され、アルコールの提供もなくなった。2019年には1日約500人いた温浴施設の利用者も、21年には1日約300人に減った。レストランの収益は減り、昨年10月末に閉店した。

 市社協は今年2~6月、運営事業者の募集を3回実施。条件を変えながら行ったが、応募はなかった。周辺の飲食店などにも呼びかけたが、手を挙げる事業者はなかった。温浴施設利用者の約7割が65歳以上で「客層が限られてしまう」という声もあったという。

 市社協は今後、弁当や総菜のテイクアウト販売も含め、事業者を再募集することを検討中。篠崎英(しのざきすぐる)事業経営課長(52)は「ゆうゆう館としてもレストランや温浴施設をPRし、健康診断で来館した人や、隣接する国分寺運動公園の利用者にも使ってもらえるよう取り組みたい」と話している。

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