せりかなさんがパリ「ジャパンエキスポ」出演 福井県出身シンガーソングライター、はかま姿で競技かるたも披露

シンガー・ソングライターのせりかなさん
ジャパンエキスポで競技かるたのデモンストレーションを行うせりかなさん(左)。右は対戦する「結びつくかるた会」会長の西崎良・六段

  福井県越前市出身のシンガー・ソングライター、せりかなさんが、7月14~17日にフランス・パリで開かれる日本文化の総合博覧会「ジャパンエキスポ2022」に出演する。音楽ライブのステージに立つのに加え、学生時代に腕を磨いた競技かるたのデモンストレーションも行う。せりかなさんは「日本の文化を私なりの表現で伝えられたら」と意気込んでいる。

 ジャパンエキスポは、2000年に始まった日本ポップ文化の祭典。音楽や漫画、ゲーム、コスプレ、伝統楽器など幅広いカルチャーを紹介し、期間中20万人以上が来場する。

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 せりかなさんは14年に音楽活動を始め、東京を拠点にライブを中心とした活動を続けている。かるたは武生高時代に全国大会優勝の経験があり、A級四段の腕前。大学卒業以降は競技かるたから離れていたが、19年に東京の団体「結びつくかるた会」に所属し、競技を再開していた。

 競技かるたを題材にした青春漫画「ちはやふる」はフランスでも人気が高く、現地の競技人口が増えつつあることを知ったせりかなさんは「自分の歌とかるたで広く日本の文化をPRしたい」と、20年開催のジャパンエキスポの出演者に応募。選考を経て出演が決まり、準備を進めていたが新型コロナウイルスの影響で延期となっていた。

 歌のステージは15、17の2日間。15日は県公認キャラクター「ジュラチック」のテーマソング「dinosaur(ダイナソー)」や、全日本かるた協会推奨ソング認定「百人一首の奏」などを披露する。17日はかるた競技のデモンストレーション。フランスのかるた会のメンバーが読み手を務め、せりかなさんと「結びつくかるた会」の会長が対戦する。

 ステージで身につけるのは、勝負服である自前のはかま。和柄のものを選んで持ち込むそうで、13日に現地入りする。フランスで“日本愛”を肌で感じられることを楽しみにしているというせりかなさんは「コロナ禍で続いた音楽現場の閉塞感を打ち破るためにも、おもしろい話題を提供できたら」と話している。

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