ジェントルピンクに白のラインで「つながり」を表現 新京成バスが18年ぶりにデザイン一新 電車と共通のカラーリング

新京成本社前に並んだ新デザインのバス(写真:上里夏生)

千葉県松戸、鎌ヶ谷、船橋、習志野の各市などを事業エリアとする新京成グループのバス2社が新しいデザインのバスを導入することを決め2022年7月5日、鎌ヶ谷市の新京成電鉄本社で発表会を開いた。

車体の上下部をコーポレートカラーのジェントルピンク、窓まわりを白に塗り分けたバスは、多くの鉄道ファンが思う通り、新京成電車と同じカラーリングだ。

新型コロナなどで公共交通を取り巻く環境が変化する中、「鉄道とバスが一体になって、地域の移動を支える新京成グループの結束力」(松戸新京成バスの重久智営業部営業課長)を表現。デザインコンセプトは「つながり」で、車体を一周させた白のラインで、地域をつなぐ公共交通の役割を表す。

新京成グループは2003年、鉄道本体から松戸、船橋、習志野のバス3社を分社化(習志野はその後、船橋に吸収合併)。翌2004年からライトグリーン(習志野)、紫(松戸)など、それぞれのカラーのバスを登場させており、今回の全社カラーリング見直しは実に18年ぶり。鉄道とバスの色調をそろえ、新京成グループとしての一体感を打ち出す。

ちなみに、同じコンセプトカラーの電車は2014年にデビュー。一部車両は、白色部分をステンレス無塗装にするなど細部の違いはあるものの、現在は〝新京成カラー〟として定着する。

デザイン面のアクセントが、車体のステップマーク。横に寝かせたローマ字の「S」は、新京成の頭文字であるとともに、カーブを描きながら京成津田沼と松戸を結ぶ鉄道の路線イメージも表現する。

ローマ字の頭文字「S」と路線形を兼ね合わせて表現するステップマーク(写真:上里夏生)

新京成グループは全体で約250台のバスを持つが、高速バスやコミュニティバス、企業の送迎バスを除く一般路線バスを新デザインに統一。既存のバスの塗装変更は行わないものの、2030年代には電車、バスのデザインを統一して企業イメージを浸透させる。

新デザインのバスと共通イメージの新京成電車。2019年にデビューした新鋭80000形電車(写真:新京成電鉄)

記事:上里夏生

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