金ロー今夜放送『竜とそばかすの姫』視聴前に押さえておきたいあらすじ&キャスト、見どころまとめ! 細田守監督インタビューも!!

『竜とそばかすの姫』Blu-ray&DVD 好評発売・レンタル中 原作・脚本・監督:細田守 発売元:バップ ©️2021 スタジオ地図

細田守監督最新作『竜とそばかすの姫』が本日2022年7月8日(金)、日本テレビ「金曜ロードシネマクラブ」(21時~23時24分)で地上波初放送! 昨年大ヒットを記録した本作のあらすじ&キャスト、見どころなど、監督のインタビューをまじえて復習しておこう!

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『竜とそばかすの姫』の予告とあらすじ

第74回カンヌ国際映画祭オフィシャル・セレクション「カンヌ・プルミエール」部門に選出、世界の映画祭で絶賛され、興行収入66億円の大ヒットを記録した映画『竜とそばかすの姫』。本作は、インターネット上の仮想世界<U(ユー)>を舞台に女子高生のすずが、悩み葛藤しながらも、懸命に未来へ歩いていこうとする勇気と希望の物語。

自然豊かな高知の田舎に暮らす女子高生のすず。歌うことが好きな彼女だったが、幼い頃に事故で母親を亡くして以来、人前では歌うことができなくなっていた。ある日、50億人が集うインターネット上の仮想空間<U>に自らの分身「ベル」を作り出した彼女は、不思議なメロディーと美しい歌声で注目されるように……。<U>に現れた危険人物=「竜」との心の触れ合いと、リアルの世界での恋や友情を通して、成長していくすず。彼女は「竜」の傷を癒やし、自分自身の心の傷とも向き合うことができるのか……!?

『竜とそばかすの姫』の製作陣&キャスト

本作の監督は『時をかける少女』(2006年)、『サマーウォーズ』(2009年)、『おおかみこどもの雨と雪』(2012年)、『バケモノの子』(2015年)、そして『未来のミライ』(2018年)の過去作すべてが日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞し、『未来のミライ』ではアニー賞受賞に米国アカデミー賞長編アニメーション部門にノミネートと、日本のみならず世界中の観客を魅了し続けてきたアニメーション映画監督の細田守。声の出演は、ヒロインにミュージシャンで声優初挑戦の中村佳穂成田凌染谷将太玉城ティナ役所広司佐藤健森山良子らが共演した。

日本×世界のクリエイターが織りなす圧巻の映像美&音楽

本作では舞台の仮想世界を、日本と世界のクリエイターが織りなすアニメーションと音楽によって圧倒的スケールで描いた。竜のデザインを秋屋蜻一が手がけ、現実世界の作画監督とキャラクターデザインに青山浩行、美術監督に池信孝、プロダクションデザインに上條安里、仮想世界<U>のCG作画監督に山下高明、CGディレクターに堀部亮下澤洋平が共同で名を連ねた。日本の精鋭クリエイターのほか、本作のキャラクターデザインを『アナと雪の女王』シリーズ(2013年〜2019年)を手がけたジン・キムが担当。また、『ウルフウォーカー』(2020年)や『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』(2014年)など、これまで5本の映画をアカデミー賞にノミネートさせたアイルランドのアニメーションスタジオ、カートゥーン・サルーンのトム・ムーアロス・スチュアート監督などの才能が集結したことで話題を集めた。

映像だけではなく、音楽も映画音楽の枠を超える多種多様なクリエイターが集まり、仮想世界の歌姫“Belle”が歌うメインテーマ「U」を書き下ろした常田大希率いるmillennium parade、さらには劇中歌と劇伴を手がける岩崎太整Ludvig Forssell米津玄師の楽曲アレンジで注目を集めた作曲家坂東祐大が参加した。

細田監督が語る『美女と野獣』をテーマにした理由

細田監督は本作のテーマを『美女と野獣』にした理由をBANGER!!!ので明かし、ディズニー映画『美女と野獣』(1991年)がとても思い入れのある作品だと語る。

「元々、“美女と野獣”というお話が大好きなんです。ジャン・コクトーの実写映画版『美女と野獣』(1946年)も好きですが、やっぱりなんといっても1991年版のディズニーの『美女と野獣』が大きいですね。その前から、構図として“美女と野獣”という、真逆のものが対比させられているものが好きだったというのもあるのですが。とてもワクワクさせられるんです。コクトーの映画は大学生の時に見ました。そして大学卒業後、東映動画(現・東映アニメーション)に入社したんです。でも仕事が辛くて、入社してまだ半年くらいでアニメはやめようかなと思った時期がありました。その時にディズニーの『美女と野獣』が公開になったんですが、これを見て、こんなに素晴らしいことがアニメーションで出来るんだったら、もう少し頑張ってみようかな、と思えたんですよ。そういう意味でも、思い入れがあるし、好きな作品です。グレン・キーンさんというディズニーの伝説的なアニメーターが『美女と野獣』を担当されていて、彼にすごく憧れていて、さまざまな点でこの作品に影響を受けたんです。それを30年経って、自分なりに、そして現代の“美女と野獣”を描くことが大事だと考えて、インターネットの世界にその要素を取り入れました。」と明かしている。

細田監督が仮想世界をポジティブに描き続ける理由

細田監督は仮想世界を肯定的に描き続ける理由も明かし、インターネット社会に生まれた娘への想いを語っている。

「『サマーウォーズ』、そして今回と、20年以上、インターネットを題材に映画を作っているんですが、実はインターネットが普及してからまだ25年なんですよ。世界中の監督の中でも、こんなにやっているのは僕しかいない、と思います(笑)。『マトリックス』やスピルバーグの『レディ・プレイヤー1』(2018年)とかもあるけれど、ネットの世界を描くとディストピアになりがちなんですが、肯定的にずっと描き続けているのは本当に自分だけだと思いますね。若い人の可能性を開くツール、として僕はインターネットの世界と技術を肯定したいんです。」

そして監督はTime Outのインタビューで「僕の娘はまだ5歳なんですが、生まれたときからインターネットがあるなかで、どう生きていくのかって心配になってしまうんですよ。僕らが子どもの時には、こうした同調圧力がツールを通してかかってはこなかったから。変に聞こえるかもしれませんが、もし自分の娘がこんな無敵の美女に育つと思ったら、この映画は作れなかったと思います。彼女はすずと同じ普通の少女です。この子が幸せになれる世界であってほしい、それは親なら誰でも願うことです。」と娘への想いを明かした。

本編ノーカットで地上波初放送の『竜とそばかすの姫』は、本日2020年7月8日(金)21:00より日本テレビ「金曜ロードシネマクラブ」で放送される。ぜひお見逃しなく!

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