旭川水系 12日から取水制限強化 削減率は工業30%、農業50%

第2次取水制限への強化を決めた旭川水系水利用協議会

 旭川流域の自治体や企業でつくる旭川水系水利用協議会(事務局・国土交通省岡山河川事務所)は8日、第2次取水制限を12日から実施することを決めた。工業用水を10%から30%、農業用水を30%から50%にそれぞれ削減率を強化する。上水道は岡山市のみ20%とし、真庭市と美咲町は現行の10%を維持する。

 3市町とも減圧給水や断水は行わず、日常生活に支障はない。協議会によると、工業、農業面では生産や稲の生育に影響が出る恐れもあるという。

 第2次制限による工業、農業用水の削減率は平成以降で最も渇水が深刻だった1994年と同じ。当時、上水道は一律20%カットしており、岡山市に限り同水準となる。

 主要ダム(旭川、湯原)の貯水率は19.9%(8日現在)と、平年(71.7%)を50ポイント以上下回っている。第1次取水制限は4日から実施。8日の降雨でも貯水量が劇的に回復する見込みは低いという。

 岡山市内で開かれた渇水調整会議には関係者約30人が出席。今月21日に再び会議を開き、今後の対応を協議することを申し合わせた。

 吉井川水系と高梁川水系は現時点では取水制限の予定はない。

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