出島メッセで10月『ながさき大くんち展』 奉納踊り中止受け「元気の後押しに」

 諏訪神社(長崎市上西山町)の秋の大祭「長崎くんち」の奉納踊りが3年連続で中止になったことを受け、長崎伝統芸能振興会などは8日、10月7~10日に出島メッセ長崎(同市尾上町)で踊町全43カ町が演(だ)し物などを一堂に展示するイベント「ながさき大くんち展」を開催すると発表した。
 同振興会によると、展示内容は▽川船や太皷山(コッコデショ)などの曳(ひき)物・担ぎ物=28カ町▽傘鉾(かさぼこ)=8カ町▽獅子踊=2カ町▽写真パネル=5カ町。特設ステージで映像を流し、一部演舞を披露することを検討している。
 同振興会が主催し、市と長崎商工会議所の共催。くんち関係者や市民が来年に向けた機運を醸成して地域が活性化することが目的。事業費は同振興会や市が負担し、各事業者に協賛金を募る。
 同振興会の宮脇雅俊会長は「3年の空白により、市民が育んできた風習の風化が懸念される。(イベント開催で)市民の元気と活力への後押しとしたい」と趣旨を説明した。川添弘之副会長は「長崎くんちの演し物は通常であれば7年に1度しか見られない。一堂に見られる機会は二度とないと思う」と期待を述べた。


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