きょう9日(土)午後は西日本で雨の範囲が広がり、東～北日本でも急な雨や雷雨のおそれがある。また、全国的に不快な蒸し暑さのため、空模様の変化と熱中症に気をつけた方がいいだろう。

午後の西日本は雨の範囲広がる

　きょう9日(土)は、朝鮮半島付近にある低気圧が西日本に近づいている。そのため、午前中は中国地方や近畿など西日本を中心に雨が降り、局地的には雷を伴って雨足が強まっている。
　今夜までに四国付近にまた別の低気圧が発生し、ゆっくりと東へ進む見通し。そのため、午後は西日本でさらに雨の範囲が広がりそうだ。特に近畿では雨足の強まる所がある見通し。

東～北日本も局地的に雨や雷雨

　また、台風4号から変わった低気圧がゆっくりと日本の東海上を北上する見通し。この低気圧に向かって上空に寒気が流れ込むことや湿った空気が流れ込むため東～北日本でも大気の状態は不安定になりそうだ。
　きょう9日(土)昼過ぎから夕方にかけて、中国・四国から東北の山沿いや内陸を中心に発雷確率は30％以上とやや高い予想。午前中に晴れていた所でも、急な雨や雷雨のおそれがある。局地的には雷を伴う滝のような非常に激しい雨やバケツをひっくり返したような激しい雨が降りそうだ。

竜巻やひょうが降るおそれも

　西日本を中心に竜巻などの激しい突風やひょうが降るおそれもある。黒い雲が増えてきたり、雷の音が聞こえた、急に冷たい風が吹いてきたら天気が急変するサインになるため、頑丈な建物内へ移動した方がいいだろう。

九州に熱中症警戒アラート発表中

　予想最高気温は全国的にこの時季としては高く、湿気が体にまとわりつく不快な蒸し暑さが続きそうだ。特に晴れ間の多い見込みの九州では鹿児島・熊本は34℃の予想。久留米(福岡県)や日田(大分県)では35℃など猛暑日になる所もある見通し。九州では長崎県、熊本県、宮崎県と鹿児島県に熱中症警戒アラートが発表されている。
　熱中症警戒アラートが発表されていない所でも、大阪33℃、東京都心・名古屋32℃など厳しい暑さになるため、こまめに休憩を取って水分補給を行うなど熱中症対策も忘れずに心掛けたい。

不安定な空と蒸し暑さはしばらく続く

　四国付近に発生する低気圧や、台風4号から変わった低気圧は動きが遅いことが特徴。あす10日(日)にかけても西～北日本の広い範囲で不安定な空模様が続く見通しだ。
　また、来週12日(火)はこの時季としては一段と強い寒気が流れ込むため、西～北日本では短時間で強い雨が降って道路が冠水したり河川は増水するおそれがある。
　朝晩と日中ともに、汗ばむ蒸し暑さも続くため、この先も空模様の変化と熱中症に気をつけた方がいいだろう。

（気象予報士・鈴木悠）