【デカトロン】ケシュアの新型エアーテント『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』を徹底レビュー!

デカトロンが展開するキャンプブランド「ケシュア(QUECHUA)」から新作エアーテントが登場しました。素材がポリコットンの、広々とした2ルーム大型テントです。ファミリーキャンパーの筆者がキャンプで実際に使用してみた感想とともに、良い点やちょっと気になる点を徹底レビューします!

ケシュアのエアーテントにポリコットンモデルが出た! 洗練された佇まいがスタイリッシュでカッコいい

フランスに本社を置くスポーツブランドメーカーのデカトロン(Decathlon)が展開するアウトドアブランドのケシュア(QUECHUA)

4~8人用のファミリー向けテントにはポール式とエアー式の2種類がありますが、今回紹介するのはエアー式のテントです。

ポリエステル素材のモデルはこちらで詳しくレビューされていますので、こちらもチェックしてみてくださいね!

まずは『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』のスペックをチェック!

筆者撮影

今回は、新しく出たポリコットン素材のモデルを体験させていただきました!

まずはスペックを詳しくチェックしてみましょう。

使用時の大きさは、奥行き455cmと一般的な2ルームテントより少し小さめ。大きすぎることはないので、設営する際のサイトの広さは特に気にする必要はなさそうです。

そして、高さはなんと215cm。かなりの高さがあるので、背の高い男性でもかがむことなく快適に過ごすことができますね。

ポリコットンゆえの重さと収納時の大きさがネック

気になる点はやはり、総重量です。

エアー式のテントでポールがあまりないにもかかわらず、総重量38kgと、かなり重いです。一人ではとても持てませんので、大人2人での積み下ろしが必須になります。

この後ご紹介しますが、キャスターが付いているので移動は大人1人で問題ありません!

筆者撮影|トヨタのNOAHに積んでもこの存在感……驚異的です!

そして、なによりもその存在感は驚異的!第一印象は、筆者も夫も、「デカっ!」でした。

我が家の車はトヨタのNOAHですが、テントだけでこの存在感。積載するときにの荷物の並べ方も、いろいろ考えながらになりそうです。荷物の多くなる冬キャンプでは、積載できないんじゃないかなと思います。

『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』を設営してみよう!

筆者撮影

5月末、キャンプ場へ行ってきました! 実際に『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』を設営してみます!

筆者初めてのエアーテント。どんな感じで立ち上がるのか、ワクワクです。

車から降ろすには2人がかりでしたが、キャスターが付いているので移動は楽々です。

『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』の中身をチェック

筆者撮影

キャリーバッグを開けて、中身のチェックです。

テント本体、ポールケースの中にポール2種類と補修用のパーツ、ペグケースの中にスチール製の赤いヘッドのついたネイルペグ6本とL型のスチールペグ21本が入っていました。

ハンマーは付属していませんので、自分で用意する必要があります。

筆者撮影

キャリーケースに設営の説明書が縫い付けられています。表が設営、裏が撤収の説明書になっています。

ケシュアは海外のブランドですが、説明書には文章が書かれておらず、すべてイラストで説明されています。「読めない!」となることはありませんが、イラストのみでは細かいニュアンスは伝わりにくいので、公式HPにある設営&撤収動画を見るのがおすすめ。特に初めて設営される場合は事前にチェックしておきましょう。

『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』を設営するには、大人2人以上で行うことが推奨されています。

① 設営したい場所にテント本体を広げる

筆者撮影

向きに注意して、設営したい箇所にテントを広げます。

グランドシート一体型なのでそのまま広げましたが、下にグランドシートを敷いた方が良いと思います。これについては撤収の際に説明していますので、ぜひ最後までチェックしてくださいね!

位置が決まったら、テント四隅を赤のネイルペグでペグダウンします。

②エアフレームにポンプでエアーを注入する

筆者撮影

3本あるエアーフレームに空気を注入します。バルブは2重構造になっていて、入れた空気が流れ出ないようになっています。

空気排出側のバルブ(本体に近い方のバルブ)をしっかり閉め、注入側のバルブから空気を入れます。

空気の注入は、QUECHUA (ケシュア) ハンドポンプ ダブルアクション - 5.2 L(別売り)を使用します。このポンプは押しても引いても空気が入るので、短い時間で空気を入れることができます。

筆者撮影

ポンプに圧力計が付いているので、指で指している「7psi」の圧力まで膨らませます。

最初は楽にポンプを押せますが、さすがに7psiに近くなるとかなり力が必要でした。しかし、筆者でも7psiまで空気を入れることができたので、「女性では無理」ということはないと思います。

『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』を設営するには大人2人以上で行うことが推奨されていますが、もう1人いると確実かもしれません。

と言うのも、フレームに空気を入れるときにフレームが折れ曲がってうまく立ち上がってくれない場合があり、そうなるとうまく空気も注入できないので、このときにもう1人がフレームとテントの形を整える役割を担う必要があると思います。

筆者撮影

公式の設営方法の動画では寝室側から空気を入れていたのに、筆者はリビング側から入れてしまったので、順番が大切なのかもしれませんが、リビング側からでも問題なくフレームが立ち上がってくれました。

③ リビング前室のポールを取り付ける

筆者撮影

黒い細い方のポールを組み立て、リビング側入り口のシェード部分に通します。

筆者撮影

リビング内部にも、補強用のポールを取り付けます。

この写真を見ていただければわかるように、天井がかなり高いです。筆者の夫は身長180cmあるのですが、ご覧の高さです。

この部分のポールは、163cmの筆者は背伸びしてやっと届くといった感じでした。

④ 各箇所ペグダウンして調整

筆者撮影

L型のスチールペグで各箇所ペグダウンしていきます。

グランドシートの各箇所をペグダウンしたら、アジャスター付きのテープがあるので、きれいに張れるように引っ張って調整してください。

ガイロープはあらかじめテントに取り付けられているので、天候に応じてペグダウンしましょう。

ガイロープをペグダウンした方が、ピンと張れるのでさらにカッコよく見えました。

⑤ 完成!

筆者撮影

カラーは「パテ」というカラー。あまり馴染みのない色の名前ですが、「サンドベージュ」といった感じでしょうか。アースカラーに差し色の黒が効いていて、スタイリッシュでカッコいいですね。

従来のポリエルテル素材のモデルと異なり、エアーフレームは内側に収まるようになっています。外側からの見た目がすっきりしてカッコよくなっていますね。

「その分中が狭くなっているのでは?」と感じると思いますが、フレームはまったく邪魔に感じませんでした。

設営の様子をタイムラプスで撮影しましたので、参考までにぜひご覧ください!

グランドシートからフライシート、ベッドルームまで一体になっているので、空気を注入するだけで大体の形はできあがります。

初めての設営だったため手間取った部分もありますが、あまり悩む箇所はなく、長くて扱いの困るポールもほとんどないので、簡単に設営できました!

筆者撮影

同時に設営時間も測ってみましたが、初めての設営でも30分程度で建てられました

各所の撮影等も同時に行なっていたため、実際はもっと早く建てられると思います。

『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』の特徴を細部までチェック!

ここからは、『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』の特徴を細部までチェックしていきます。

『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』の特徴:①広いリビングスペース

筆者撮影

リビングスペースが6.8㎡(220×305cm)と広いのがこのエアーテントの魅力のひとつです。

専用マットが付属しているので、お座敷スタイルも簡単にできます。

マットは厚みのあるキルティング生地で、取り付けたまま収納すれば次回設営の際もラクに張れると思います。

筆者撮影

そして、どうやらリバーシブルのようで、裏のカラーは黒の無地でした。好きな方で設置することができます。

筆者撮影

キャンプファニチャーを設置。椅子は2個並べていますが、対で4個並べても余裕がある十分な広さ

今回はキッチンは置いていないのですが、側面はほぼ垂直に立ち上がっているので、キッチンを置いても窮屈にならないと思います。

『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』の特徴:②大人4人分のベッドルーム

筆者撮影

『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』には吊り下げ式のベッドルームがあります。

筆者撮影

少し見づらいですが、中で2つのベッドルームに仕切られています

それぞれ140×210cmの広さがあり、70cm巾のキャンプマットを2枚ずつ並べることができます。

「え?2人ずつしか寝られないの? 子供と一緒に家族全員で寝たい!」とファミリーキャンパーなら思いますよね。

筆者撮影

ご安心ください。中の仕切りは開けることができて、ひとつのベッドルームとして使用可能。

お子様が小さいファミリーキャンパーも安心です。

『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』の特徴:③ダークカラー&通気性の良いベッドルーム

先ほどの写真で気が付いた方も多いと思いますが、ベッドルーム内はダークカラーの生地が採用されていて、通常のテントに比べて40倍の遮光性があるそうです

筆者撮影

こちらの写真は、朝のベッドルーム内です。

「真っ暗!」というほどではありませんが、いい感じに光を遮ってくれるので、まぶしくて目が覚めるということはありませんでした。

いつもキャンプの朝は早起きな長男がゆっくりと起きてきたのは、そのおかげでしょうか。

その反面、ベッドルームの生地は少し薄めだと思います。ベッドルーム内で大暴れすることはないと思いますが、破らないように気を付けたいですね。

筆者撮影

そして、夏の暑いときでも空気がこもらないように、しっかり通気口が設置してあります。

写真は両脇下部の通気口です。この通気口はメッシュも開けられました

筆者撮影

外からの空気をしっかり取り込めるように、ベンチレーションも施されています。

フックで留める仕様なので、状況に応じて簡単に開閉できました。

筆者撮影

ベッドルーム後方の上部にも、大き目の通気口があります。こちらはメッシュが基本で、閉めることはできません。

『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』の特徴:④豊富な収納ポケット

テントについている収納ポケットは、車のキーを入れておいたり、最近ではマスクを入れておいたりと、ちょっとした小物を入れておくのに便利ですよね。

『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』には、多くの収納ポケットがありました。

筆者撮影

リビングスペースの両側に、大きめのポケットが4個ずつ付いています。

筆者撮影

ベッドルーム内にも、小さなポケットが両側に付いています。

筆者撮影

エアフレームにもポケットが2個ずつ付いています。

マチがあるので、大きめの物も入れられます。

これだけの収納が確保されていれば、どんな小さな用品も散らかすことなく収納できますね。

『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』の特徴:⑤大きな窓

筆者撮影

リビングスペースの両側に大きな窓があり、入り口から左側にはメッシュ窓、右側には透明窓があります。

とても大きなメッシュ窓なので、空気がこもることもなく、暑い時期でも快適に過ごせそうです。

筆者撮影

筆者はこの透明窓に「ザ・海外幕」というイメージを抱いていて、これだけで「かっこいい!」とテンションが上がってしまいました(笑)

思っていたよりも外の景色がクリアに見えたので、ゆったりと川を見ながらくつろぐことができました。

『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』の特徴:⑥ベッドルームの「Easy & Quiet」マグネット式ドア

筆者撮影

ベッドルームのドアって、開けっ放しにしておくと虫が入ってきてしまうので、基本ファスナーで閉めていますよね。そうすると、出入りの度にファスナーを開けたり閉めたり、めんどくさくなることも

『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』のベッドルームのドアには「Easy & Quiet」というマグネット式ドアが付いていました

これ、筆者ファミリー全員が感動したシステムで、ファスナーで開け閉めせずに出入りができる優れものなんです。

ぜひ以下の動画で雰囲気を掴んでみてください。

ご覧のように、白いラインの部分にマグネットが付いていて、簡単に開けられるし、勝手に閉まってくれるんです!

ファスナーの開閉のために屈まなくてもよいのは、本当にストレスフリー!子供たちが特に感動していました。

海外幕にはよくある仕様なのでしょうか……?少なくとも筆者は初めての感動体験でした!

『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』の特徴:⑦豊富な便利機能

筆者撮影

『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』には、たくさんの便利な仕様が施されています。

まず、リビングスペース両側には、ロープが標準で付いています。自在パーツが付いているので、テンションの調整も簡単にできるんです。

カトラリーを吊るしたり、ライトを吊るしたり、濡れた衣類を干したりと、勝手が良すぎます

筆者撮影

もちろん、ランタン用のフックも付いています。写真はリビングスペース用。

筆者撮影

ベッドルームは、後方両側にフックがあります。ベッドルームを二つに分けても両方にランタンが掛けられるようになっています。

筆者撮影

電源コードの引き込み口もしっかりついています。写真は、フライシート側。ベッドルームにも引き込み口が付いているので、電源を使う際も安心です。

筆者撮影

入り口ドアの下部は、雨がファスナー部から染み込まないように、ビニールシートで覆われていました。

細かいところではありますが、雨でも快適に過ごすための配慮がうれしいですね。

『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』を撤収!空気を抜くだけで簡単に撤収できる!

それでは、撤収していきます。

撤収は、設営と逆の手順で進めていきます。つまり、ペグを抜いて、ポールを抜いて、空気を抜くだけ!

空気を抜くときに結構大きな音がするのでびっくりしないように気を付けてください。動画を撮りながら、筆者はびっくりしていますね(笑)

あとは説明書通りに空気を抜きながら畳み、キャリーケースにしまうだけ……なのですが、別でグランドシートを敷かなかったために、付属のグランドシートの裏が結露でびっしょりになってしまっていました

筆者撮影

一旦裏返して乾かし、砂を払ってから畳みました。

この手間を省くためにも、やはりグランドシートは敷いた方がいいと思います。

幕が重いので、裏返すのも大変でした。

『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』のちょっと気になるポイント

『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』のちょっと気になるポイント

  • 重い
  • 収納時でも大きい
  • 設営に大人2人以上が必要
  • 付属のL型のスチールペグがやや頼りない
  • ポリコットンなのでお手入れに注意が必要
  • 雨撤収時の重さは相当な重さになりそう
  • エアーポンプが別途必要
  • 入口ドアのファスナーの位置が高く、背が低い人には大変

とにかく、大きく重いことが一番のネックになるのではないでしょうか。

キャリーバッグを含めた総重量が38kgと、数あるテントの中でもかなり重い方だと思います。大人1人では持ち運べないので、車に積載するのにも一苦労です。

筆者撮影

また、幕の大きさから見て、付属のL型スチールペグが細く短く、頼りなく感じました。先も尖っていないので地面に刺さりにくかったです。

ネイルペグの方はそこまで頼りなさは感じませんでしたが、これだけの大きさのポリコットン幕なので、すべて鍛造ペグに変えてしまった方が安心だと思います。

実際L型のスチールペグは、風が強かったわけでもないのに、すぐに抜けてしまいそうになりました。

そして、ポリコットンであればどのテントでも言えることですが、やはりお手入れが大変です。

しっかり乾燥させてから収納しないと、カビが発生してしまうことも。

また、雨撤収になった場合、雨を含んだ幕の重さは相当なものになります。ただでさえ、収納キャリーケースが大きいのに、雨で濡れて重くなった幕を車に載せるのはかなりの労力が必要になるでしょう。

結露もなく、素材の雰囲気もよくて素敵なのですが、ポリコットンテントなりの悩みポイントもあるので、購入前に知っておくと良いと思います。

筆者撮影

入口のドアは大きくて開放感がありますが、開口部の背が高く、163cmの筆者でもギリギリ手が届く高さでした。

小柄な方は手が届かないかもしれませんので、そちらも事前にチェックしておきましょう!

『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』をおすすめできる人

筆者撮影

『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』をおすすめできる人

  • 積載に余裕のある大きな車に乗っている人
  • ファミリーキャンプ中心の人
  • 設営の手順が簡単な方がいいと思う人
  • 天井が高いテントが好きな人
  • 人と被らない2ルームテントを探している人

『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』は、とにかく天井が高い広々テントです! まったく屈むことなくテント内で過ごせるので、本当に快適でした。高さも幅もあるので、リビングスペースで充分にくつろぐことができ、5月末の時期にはタープも必要ありませんでした。

設営も、広げて空気を入れるだけで立ち上がるので、簡単です。

さらに、色味もよく、細部までかっこいいのも魅力。人とテントが被るのがあまり好きではない人にもとってもおすすめですよ。

『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』は快適に過ごせる2ルームテント! エアー式で設営も簡単だから初心者にもおすすめ

筆者撮影

設営も簡単で、広い室内で快適に過ごせた『AIR SECONDS 4.2 POLYCOTTON』。筆者の子供たちも夫もとても気に入っていました。

見た目もかっこよく設営が簡単で、広々と快適に過ごせるテントを探している方は、ぜひチェックしてみてください!

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