10日(日)夜遅くは星が月に隠される星食 沖縄~九州や東北中心に観察チャンスあり

星食 2022年7月10日(日)午後9時ごろの東京の星空 出典=国立天文台HP

 国立天文台によると、10日(日)夜遅くは南西の空でさそり座の頭部にある星が月に隠される「掩蔽(えんぺい)」あるいは「星食(せいしょく)」と呼ばれる現象が起こるという。

星が月縁に入り込む瞬間の方が狙い目

星食 2022年7月10日(日) 各地の予報 出典=国立天文台HP

 国立天文台によると、今回の星食は比較的明るい星で起こるため観察がしやすく、星が月縁に入り込む瞬間(潜入)や、月縁から出てくる瞬間(出現)に注目するといいそうだ。どちらかというと、潜入は月齢11の月の光っていない部分で起こるため、出現より観察しやすい見通しだという。望遠鏡や双眼鏡などがあれば、拡大して観察すると分かりやすいそうだ。
 東京では潜入が10日(日)午後10時12分ごろで、出現は午後11時28分ごろ南西の空で起こるという。

沖縄~九州や東北を中心に晴れる見込み

 肝心の天気はというと、10日(日)夜遅くは沖縄から九州、東北ではよく晴れる所が多く、星食を観察するチャンスがありそうだ。関東沿岸でもおおむね晴れて観察できるかもしれない。気温はだいたい27℃前後の所が多く、夜間もやや蒸し暑い見通し。感染対策と熱中症対策をしながら夜空を眺めてみるのもいいだろう。

14日(木)にはスーパームーンも

2022年 満月の距離のちがい 出典=国立天文台HP

 また、14日(木)未明には今年の中で地球から最も近い位置で満月となる、いわゆる「スーパームーン」が見られるという。国立天文台によると、地球から最も遠い満月に比べると直径が約12%大きく、光っている面積が約26%広くなり、その分明るくなるそうだ。

 週間予報では14日(木)は西日本を中心に湿った空気が流れ込み、雲が広がりやすい見通しだが、東~北日本では晴れ間もある見込み。スーパームーンを観察することができるかもしれない。

(気象予報士・鈴木悠)

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