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福井県越前市矢船町の地方卸売市場を運営する民間の武生総合食品市場が7月末で市場を廃止することが7月9日までに、福井県などへの取材で分かった。同市場は鮮魚などを扱っており、丹南地域の鮮魚店や料理店が買い付けている。存続されなければ8月以降、福井市などで仕入れなければならない事態となり、業者に困惑が広がっている。
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県によると、卸売市場法では廃止する場合、30日前までに届け出ることが定められており、6月27日に武生総合食品市場から廃止の届け出を受けた。同市場は取材に対し「今は話すことができない」としている。
同市場で買い付けをしている鮮魚店や料理店の組合には武生魚商協同組合と武生総合市場魚商協同組合の二つがあり、それぞれ旧武生市内の32事業者、丹南地域の約100事業者が所属している。武生魚商協同組合にも同日、同市場から新型コロナウイルス禍や後継者難の影響で廃止するとの報告があった。
同組合によると、同市場には南越前町河野地区の各漁港から鮮魚が集まるほか、金沢、福井の各市場からも商品を仕入れているという。同市場がなくなれば福井市中央卸売市場などへ直接、買い付ける必要があり、業者は営業が困難になるとの危機感が強い。
県は業者を支援するため、福井市中央卸売市場などに円滑に業者を受け入れてもらえるように協力を依頼した。
武生総合食品市場のホームページによると、同市場は1966年に創立した。