【参院選2022】神奈川選挙区 三原、松沢、浅尾、三浦氏が当選 任期3年の「5位」は水野氏

左から、三原じゅん子氏、松沢成文氏、三浦信祐氏、浅尾慶一郎氏、水野素子氏

 改選4議席と非改選の欠員1の補充を合わせた計5議席を争い、過去最多の22人が立候補した参院選神奈川選挙区は、自民党現職の三原じゅん子氏(57)、日本維新の会元職の松沢成文氏(64)、自民党元職の浅尾慶一郎氏(58)、公明党現職の三浦信祐氏(47)、立憲民主党新人の水野素子氏(52)が当選した。

 共産党新人の浅賀由香氏(42)、国民民主党新人の深作ヘスス氏(37)、立憲民主党新人の寺崎雄介氏(50)、社民党新人の内海洋一氏(63)、NHK党新人の4氏らは及ばなかった。

 神奈川選挙区で初の「合併選挙」となったことで、得票数が4位までの当選者の任期は通常通り6年だが、5位の水野氏の任期は3年となる。

 自民は同選挙区で24年ぶりに公認候補2人を擁立し、初めてダブル当選を果たした。一方、同じく公認候補2人を擁立した立民の当選は1人にとどまった。憲法改正に前向きな自民、公明、維新の「改憲勢力」で、4位以内を独占した。

 自民の三原氏は、不妊治療の保険適用拡大などの実績を訴えた。政界入り前は芸能界で活躍した知名度の高さを生かし、着実に得票を重ね、当選を飾った。

 維新の松沢氏は、「改革保守の第三極」を掲げ、改革色をアピール。知事を2期8年務めた知名度に加え、党勢も追い風となり、返り咲きを決めた。

 自民の浅尾氏は、経済界や自民の国会、地方議員らからの支援を受けて組織戦を展開。経済や外交・安全保障政策を中心に訴え、国政復帰を果たした。

 公明の三浦氏は、連立政権を組む自民からの推薦を前面に押し出した選挙戦を展開。支持母体・創価学会の支援を受けて票を積み上げ、議席を守った。

 立民の水野氏は、物価高対策などを訴え、政権批判票を取り込んだ。出馬表明が遅れたが、無党派層からの支持を集めて初当選を決めた。

 共産の浅賀氏は、賃金や年金の引き上げを訴えたが、3年前と6年前の参院選に続き、届かなかった。

 国民の深作氏は、経済政策や外交・安全保障政策を主張。党幹部からも支援を受けたが及ばなかった。

 立民の寺崎氏は、相模原市議や県議の経験をアピールしたものの、立民の2人擁立で支持が分散した。

 社民の内海氏や、N党の4氏は支持の広がりを欠いた。

 当日有権者数は、769万6783人(男381万3398人、女388万3385人)。

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