小児用新型コロナワクチン、副反応は成人より少数 岡山大学が集計

岡山県の医療機関で5~11歳対象の米ファイザー社製小児用新型コロナワクチンを接種した子どもたちのうち、副反応が発生したのは1回目接種2.3%、2回目接種10.8%にとどまったことが、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科の集計で明らかになった。副反応の発生割合は成人より少なく、39度を超す高熱もわずかしか見られなかった。

岡山大学によると、調査は岡山県の依頼を受けて3~6月にファイザー社製小児用新型コロナワクチンを接種した子どもの保護者を対象に実施、1,288人分の回答を集計した。

37.5度以上の発熱が1回目の接種後に出た子どもは18人、2回目は56人だった。厚生労働者が2021年にまとめたファイザー社製新型コロナワクチン接種後の大人の発熱は、1回目が3.3%、2回目が35.6%。特に20代の若者は2回目で約50%に上っていた。これと比べ、5~11歳の発熱はかなり少ない結果が出ている。

接種部位の痛みや全身のだるさは翌日まで続いた例が多かったのに対し、接種後3日目以降まで続いた例は少なくなっていた。男女別では女児のほうが男児より発熱の発生が高い傾向にあるが、基礎疾患やアレルギー歴、既往歴の有無で統計学的に有意な差は見られなかった。

小児への接種理由として大多数の保護者が「小児の感染や重症化を避けるため」と回答した。

参考:

【岡山大学】新型コロナ情報「小児新型コロナウイルスワクチン接種後副反応調査最終報告について」(PDF)

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