立憲 党再生再出発には新体制での挑戦が必要

 枝野幸男率いた立憲民主党での2019年の参院選挙では立憲・共産・社民などの野党共闘で「32」ある1人選挙区の10選挙区で勝利したが、連合による共産との選挙協力けん制に反論せず、泉健太体制では11選挙区でしか野党共闘は実現できず、28選挙区で自民が勝利した。

 野党共闘の崩壊が自民を利した、いわば戦う前から不利な状況をつくり、自滅した格好。立憲は非改選議席を含め39議席と改選前に比べ6議席減らず敗北を期した。

 10日開票途中の記者会見で、泉代表は議席を減らしたことには「責任を負う立場にある」と語ったが、代表を辞す考えはないとした。執行部刷新についても「現時点で考えることはない」としている。

 自身は代表ポストにとどまり、執行部体制も変えないで、立憲に再生の道があるのか。蓮舫元行政刷新相は「猛省と(党)再生のためのリスタートが必要」と選挙での立憲に対する有権者の判断を真摯に受け止め、再生のための再出発の必要を提起した。

 泉氏を代表とする現行の執行部体制で次期、衆院選挙に勝つための再生への再出発が可能と思えない。党内での参院選総括の中で、野党共闘の在り方も踏まえ、新しい執行部の下で中央、地方の態勢整備を図っていくほか、立憲に再生の道はないのではないか。今回の選挙でも存在感が感じられない深刻な状況だった。(編集担当:森高龍二)

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