『今夏は7千万人が旅行、コロナ以前に回復』の見通しに驚きの声!夏休みの久々の旅でリベンジ消費始まる?

『今年は夏休み(7月15日~8月31日)に1泊以上の国内旅行に出かける人は推計7千万人、コロナ禍以前(2019年)の水準にほぼ回復か』
このような調査レポート(見通し)が今週7日、旅行業界最大手の㈱JTBから発表されました。

さっそくSNS等のネット上では、「そんなに多いの?私の知り合いでは旅行に行く人少ないのに」などと驚きの声も上がっています。

本レポートによると、今夏はシニア世代も旅行に前向きになっているようです。
どんな旅に人気があるのでしょうか。

今夏、シニアも旅行に前向き

この調査レポートは、JTBが「夏休み(7月15日~8月31日)に1泊以上の旅行に出かける人」の動向について、アンケートや経済指標、航空便の予約状況などを基に推計し、その見通しをまとめたもの。
1969年以来、今年で53回目という歴史のあるレポートです(概要は本文末に記載)。

今回の調査結果のポイントとともに、内容の一部を紹介します。

【本調査のポイント】
➊国内旅行者数は7,000万人、対前年175%(対2019年96.7%)
➋近場旅行が減少、日数を増やし遠方への旅行が増加
➌大都市圏への旅行が回復傾向
➍同行者が近しい家族から友人・知人等に拡大

1.国内旅行者は7,000万人へ

夏休み期間(2022年7月15日~8月31日)の国内旅行の人数は7,000万人(対前年比 175%、対2019年比 96.7%)と推計しています。

また、国内旅行の平均費用は35,500円(対前年107.6%、対2019年97.3%)、総額2兆4,850億円という推計値をはじき出しました。

2.日数増やし、遠方へ旅行に行く動き

今年の旅行の傾向については、緊急事態宣言下の昨年の夏休みと比べると、「遠方へより長期間」、「同行者は近しい家族から友人・知人に拡大」、「行き先はテーマパークやレジャー施設に広がる」といった変化が見受けられます。

また、鉄道・航空機・バスなど他人と同乗する公共交通機関の利用も増える傾向です。
こうした流れを受けて、旅行費用も増大しています。

具体的な調査結果を見ていきましょう。

コロナで我慢したイベント系が人気

⑴旅行に行く目的や動機は?

「家族と過ごす」が最も多くなりました。次いで「温泉でゆっくりする」「帰省」となったものの、いずれも昨年より減少しています。
また、コロナ禍で需要が増えていた「自然や風景を楽しむ」「ハイキング、登山、キャンプ」も昨年より減少しました。

その一方で、「イベント・祭り・観劇・スポーツ観戦」「テーマパークやレジャー施設」は増えています。
コロナ禍で中止、入場規制をしていたイベントや施設などに、今年は参加・訪問したいとの意欲が感じられるようです(図表10)。

旅先はエリア広がり、都市部が復活

⑵旅行先はどこ?

「関東」が最も多く、次いで「近畿」「東海」「九州」「北海道」と続きました(図表13)。
その旅先を選んだ理由としては、「行きたい場所があるので」が最も多く、次いで「帰省先なので」「自家用車やレンタカーで行ける場所なので」となっています(図表14)。

⑶一人当たりの旅行費用は?

「1万円~2万円未満」が最も多く、次いで「2万円~3万円未満」となったものの、いずれも前年より減少しました。

その一方で、「3万円~4万円」「4万円~5万円未満」がそれぞれ増加し、3万円以上はすべての項目で前年より増えています(図表17)。

花火、テーマパーク等でリベンジ?!

⑷出かける場所で最も気になるのは?

今年の夏休みに出かける場所として気になっているのは、「自然の景色が楽しめる場所(国立公園、花畑等)」が引き続きトップですが、前年より減少しています。

一方で今年は、昨年まで感染症対策のため中止が続いていた「花火大会」、入場制限が行われていた「動物園、水族館」や「美術館、博物館」、「東京ディズニーリゾート®」などの施設やテーマパークが増加しました。

【旅行動向アンケート 概要】
実施期間:2022年6月22日~24日
調査対象:全国の15歳以上79歳までの男女(個人)
サンプル:事前調査10,000名、本調査1,030名
調査内容:2022年7月15日~8月31日に実施する1泊以上の旅行(商用、業務等の出張旅行は除く)
調査方法:インターネット

この記事と画像の出典:㈱JTB 公式サイト

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