起業や商品開発学ぶ 地元企業、日南振徳高で授業

マーケティングリサーチに挑戦した日南振徳高情報ソリューション科1年生

 地域産業活性化へ向けた人材育成を目指し、日南市・日南振徳高(山下勉校長、479人)の情報ソリューション科では、地元企業を講師に迎えた産学連携の授業に取り組んでいる。生徒は「会社をつくろう」をテーマに月に1回、2年間かけて新商品の開発や起業について学びを深めている。
 授業は甘藷(かんしょ)の生産、加工、販売を手がける「くしまアオイファーム」(串間市)を講師に、2年前から実施。本年度から学科名とカリキュラムが変更になったことに合わせて、2年次に商品開発や販売に取り組むことを盛り込み、4月に新たなスタートを切った。
 6日は今年4回目の授業があり、1年生28人が「マーケティングリサーチ」に挑戦。新型コロナウイルスが物流や金融、製造業など各業種に及ぼした影響や、アフターコロナでの変化の予測を調査した。生徒たちは班ごとに調べたことをまとめ、「テレワーク導入の影響で情報通信業が発達した」「打撃を受けたサービス業は、アフターコロナで観光、医療分野が伸びる」などと発表していた。
 鶴岡冬麿さん(15)は「新型コロナは経済へ大きな影響を与えていることが分かった。授業で学んだことを社会に出たら生かしていきたい」と学びを得た様子。授業を行った同社営業部の戸井恵里加さん(34)は「授業を通じてグループワークやプレゼンテーション能力も高めてほしい」と話していた。

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