【2022参院選しずおか】「一生懸命生きている人が報われる社会作りを」“トップ当選”若林洋平氏に聞く

7月10日に投票された参院選静岡選挙区で初当選した自民党新人の若林洋平氏(50)をSBSのスタジオに招き、静岡の選挙研究の第一人者、白鳥浩法政大学大学院教授とともに選挙戦を振り返った。

<瀬崎一耀キャスター>

「18日間の選挙戦振り返っていかがですか」

<若林洋平氏>

「8か月の準備期間がハードだった。そこでしっかりと自分が納得すること、それによって納得する選挙戦が過ごせた」

<井出春希キャスター>

「参院選で有権者の票がどう動いたのか見てみます。今回、若林さんは2021年敗れた参院補選の60万票を超える62万票を獲得しました。今回の参院選と2021年の補選で若林さんが得票数トップとなった市町を比べると、補選の時は地元・東部と中部の一部地域では、1位を取れましたが、西部は全くでした。それが、今回の参院選では、磐田市だけ地元の平山佐知子さんに1位の座を譲りましたが、34の市、町で得票数トップをとりました」

<若林氏>

「私自身も西部は大きなポイント、(前回選は)反省すべき点もあった。妻からも『西へ行って来いと』はっぱをかけられた。国会議員の皆さんも支部の方々も(私を)引っ張りまわしてくれた結果が出た」

<白鳥浩法政大学大学院教授>

「全県で強かった理由は、自民党の公認候補だったことと川勝知事が選挙に関与しなかったこと、安倍元総理が死去したことの同情票」

<瀬崎一耀キャスター>

「若林さんの勝因は何だったのか、自民党静岡県連の城内実会長に聞きました」

<城内実自民党静岡県連会長>

「去年の補欠選挙で負けた翌日から街頭に立ち、とにかく細かく。私も相当ハッパかけすぎたかもしれないが、私の地元では一軒一軒を回るという普通ではやらない衆院選みたいなことも。相当細かく広い静岡県下を回った。この日の午前午後はどこどこの選挙区支部とか…ブワーって休みなくですよ、埋めて。(票の)差がついたのはもちろん組織の力もありますけれど、本人の頑張り。彼自身が相当ひたむきに歯を食いしばって頑張ったこと。これに尽きる」

<瀬崎一耀キャスター>

「敗れてから今回の選挙までの8か月間は壮絶だったようですね」

<若林氏>

「私自身が(前回選で敗れたことに)申し訳ないという気持ちが大きかった。納得するには一人でも多く、一か所でも多く、とにかく時間の限りやれることをやろうと。(城内会長は)『はっぱをかけすぎた』と言われたがそれ以上だったと思っている」

<瀬崎一耀キャスター>

「選挙戦の最終盤で安倍晋三元総理が凶弾に倒れる事件が起きてしまいました。安倍さんとはどんな関わりがあったんでしょうか。手紙をもらったことがあると聞きましたが」

<若林氏>

「選挙戦に入るちょっと前に安倍元総理が浜松で講演した際、(安倍元総理から)たくさん声をかけて頂いたり、はがきを頂いたり、『がんばれ』と励ましの声をいただいたり。(安倍元総理が)亡くなられた日も、はがきを見て『よし頑張ろう』と思っていた」

<井出春希キャスター>

「注目されているのが投票率です。今回の投票率は52.97%で、選挙前の予想に反して前回2019年よりも2.51ポイント高くなりました」

<白鳥浩法政大学大学院教授>

「コロナ禍の選挙は投票率が低くなる。参院選なので低くなると思ったが、最後で50%を超えたことは安倍元総理が亡くなり、有権者の関心が上がった」

<瀬崎一耀キャスター>

「この点について街の有権者にも聞いてみました」

<有権者>

「事件があったからといって、選挙に行かなくなると民主主義というのがおかしくなるので、国民の責任をもってしっかりと投票をした」

「より一層、選挙に行かなければいけないと気持ちが強くなった」

「逆に変わってはいけないと思って、特に私は変わらなかった。暴力によって意見が変わることに通じてしまうのかなと思って」

<若林氏>

「それぞれの捉え方はあるが、基本的には『屈してはいけない』という思いが有権者にもあったと思う。絶対に許せないのは言葉を暴力で封じたこと、これは絶対に許せない」

<瀬崎一耀キャスター>

「県民の支持を得て念願の当選を果たしたわけですが、若林さんとは因縁浅からぬこの人も若林さんについて話しています」

<川勝平太知事>

「静岡県選出の国会議員とは、常に連携していきたい。特に若林候補は選挙期間中にリニアについても触れていまして、大井川の水を守ると仰っていましたけれども、これは自民党の参院選におけるリニア関連の公約に沿った意見だと思う。この公約は我が意を得たといところもあって、連携すべき十分な理由がある」

<記者>

「当選した2人にはどのように県民の声を国政に届けてほしいか」

<川勝知事>

「ご自身の見識に基づいてやられたらいいと思うが若林さんの場合には初めての議席ですから、そんなに大きな期待はできないと思います。期待してですね、大きな負担になってもいけないと思う。平山さんはそれなりの実績を上げられていると思うのでそれをさらに上げて頂きたい」

<若林氏>

「何のための政治なのか。いろんなことがあったにしろ、(川勝知事とは)目的は一緒。35市町すべてがよくなっていくこと。最終的には県民の心が豊かになっていくこと。一番幸せを感じて、静岡に住んでいてよかったと思ってもらうこと」

<瀬崎一耀キャスター>

「最後に若林さん、静岡県民の皆さんに向けて国政への意気込みをお願いします」

<若林氏>

「御殿場市長時代に大切にしていたこと、子どもたち、女性、お年寄りの味方であれ、一生懸命働いている人の味方であれ、一生懸命生きている人が報われる社会(作り)を、現場から現実的なことやっていくのが私の持ち味なので頑張っていきたい」

#LIVEしずおか 7月11日放送

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