「大内塗展」ふるさと伝承総合センターで7月31日まで 山口市内5工房の作品が展示

 山口市内で大内人形や大内塗漆器などを制作している桑原大内塗、谷口漆香堂、中村民芸社、大内塗工房ふるや、木地師かねこ、五つの工房の作品が一堂に並ぶ大内塗展「木の温もりと朱の極み」が、山口ふるさと伝承総合センター(山口市下竪小路)で、7月31日(日)まで開催されている。「伝統工芸の保全・維持の支援や、全国に向けた発信、新しいものづくりの応援」を目的に同センターが展開している「マンスリー企画」の一つで、観覧無料。

▲5工房の作品が一堂に

 会場には大内塗人形や大内塗漆器、大内人形の土台となる木地など、大正時代から現代までの作品約30点がズラリと並ぶ。

▲大正時代の大内人形

 さらに館内は今、「大内人形願い事七夕」「大内のお殿さま和歌七夕」「ほたるもん七夕」「山口ちょうちん七夕」などと名付けられた七夕飾りで彩られている。東山保育園の園児らの願い事や、大内氏歴代当主の和歌などが短冊に書かれている。そして、8月7日(日)までの期間中、大内人形のイラストが貼られた短冊に、誰でも自由に願い事を書いて飾ることができる。希望者には、短冊付きのミニ笹が無料で配布される。

▲「大内のお殿さま和歌七夕」飾り

 期間中は休館日なしで、開館時間は午前9時から午後5時。

ワークショップや体験イベントも

 大内塗展の関連イベントとして、大内塗作家や木地職人などから直接手ほどきを受けられるワークショップも3講座開かれる。それぞれ体験料は900円で、定員になり次第受け付け終了。ワークショップ名(内容)・講師・開催日時・定員は次の通り。

  • 「大内人形を作ろう」(大内人形にアクリル絵の具で絵付け)中村建、中村理恵・7月16日(土)午後3時・8人
  • 「木のオブジェを作ろう」(木片でリングホルダーやペーパーウェイトなどに使える四角すいのオブジェを制作)金子祐樹・7月23日(土)午前10時、午後1時、3時からの3回・各8人
  • 「大内塗の小物を作ろう」(漆塗りのビーズ玉にアクリル絵の具で模様を付けてアクセサリーのモチーフを制作)谷口幡平・7月30日(土)午前10時、午後1時、3時からの3回・各8人

 そのほかにも同センターが毎年開催している「夏休みものづくり体験」の一つで、7月31日(日)に開かれる「シルクスクリーン版画」の参加者も募集されている。好きな切り絵の版を作り、染料を使って布にプリントし、オリジナルの1枚を制作することができる。時間は午前10時と午後1時からの2回で、材料費は1200円。定員は各回15人で、7月16日(土)が申し込み締め切り。応募者多数の場合は抽選となる。
 いずれの体験も、未就学児(要保護者同伴)から大人まで参加できる。希望者は同センター(TEL083-928-3333)へ電話で申し込むこと。

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